喰女-クイメ-/海老蔵が正にはまり役… | 調布シネマガジン

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喰女
主演の市川海老蔵が企画に関わり、ヒットメイカー三池崇史監督が歌舞伎狂言「東海道四谷怪談」を元に描くホラー映画。狂気を帯びるヒロインに柴咲コウ、他に伊藤英明やマイコらも出演している。お岩さんが「うらめしや~」と来たら日本人ならだれでもすぐ思い出すほど日本の幽霊のスタンダードなお話「四谷怪談」。この作品では舞台「真四谷怪談」の稽古場をベースに、現実世界と芝居の世界が入り混じる形で“怪談”が描かれていた。柴咲コウ演じる美雪はこの芝居の看板女優、つまりお岩さんだ。
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そして市川海老蔵はその相手役・伊右衛門を演じる浩介という役者。ちなみに「真四谷怪談」は伊右衛門がお岩と恋をし結婚するも、若い女・梅と一緒になるために無理やり別れ、策を凝らして殺してしまうという設定だ。現実世界ででもこれに対応するように、浩介は美雪と付き合っているにも関わらず、梅役の莉緒と浮気をしてしまう。絶対に許さない!「うらめしや~」のお岩と美雪がだぶるのだが、この作品の面白いのは、徹頭徹尾“怪談”なところだ。即ち現実世界で起こる不思議な出来事に対する説明はされないのである。
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人形の目から涙が流れたり、美雪が頭で鏡を叩き割ると莉緒の頭から血が流れたりと不可解な現象を見せつつ、浩介の妄想を織り交ぜる。いや浩介の妄想ではなくもしかしたらそれはそもそも美雪の妄想なのかもしれない…。観ている方としてはもう何を信じていいのか解らなくなるのだが、確実に言えることは“女の恨みは恐ろしい”ということだ。それにしても浮気をして女を喰う男役に市川海老蔵とはある意味すごい企画。彼が自分のことを解っていてそうしているのかは定かではないが、この役は市川海老蔵にピッタリなのは間違いない(苦笑)

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ストーリー:舞台「真四谷怪談」の看板女優である後藤美雪(柴咲コウ)の推薦により、彼女と付き合っている長谷川浩介(市川海老蔵)が相手役に選ばれる。二人はお岩と伊右衛門にふんすることになり、鈴木順(伊藤英明)と朝比奈莉緒(中西美帆)らの共演も決定する。こうして舞台の稽古がスタートするのだが…。(シネマトゥデイ)