イントゥ・ザ・ストーム/でかきゃいいってもんじゃない | 調布シネマガジン

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イントゥ・ザ・ストーム
史上最大の竜巻に襲われた人々をえがくディザスター・ムービー。監督はファイナルシスティネーションシリーズの第5弾『ファイナル・デッド・ブリッジ』のスティーヴン・クォーレ。予告編がテレビCMでガンガン流れたりと宣伝に力を入れていたようだが、その予告編映像で観て想像していたままの典型的なディザスターパニックだった。この手の作品は何年かに1度必ずハリウッドは作るんだね。いい加減“もういいんじゃね?”感がハンパない。一応今回の売りは直径3200m、秒速135mという史上最大の竜巻ということらしい。
イントゥ・ザ・ストーム1
一応そのパニックの中で親子の愛情を確認するストーリーは込められているが、別にそれとて珍しいもんじゃない。登場するストームチェイサーや高校生が手にカメラを持ち撮影していて、その映像が随所に挟まれるのだが、本編は別にキチンと撮ってあるのでいわゆるドキュメンタリータッチの作品とは違っている。竜巻の迫力はまあある程度想像の付く範囲なんだが、ガソリンに引火した炎を巻き上げるファイヤーストームのシーンと、それに人間が巻き込まれ、燃えながら吸い上がられていくシーンは中々圧巻だった。
イントゥ・ザ・ストーム2
CMで流れる飛行機を巻き上げる超巨大竜巻は、正直言って巨大過ぎて何だかよく分からない。竜巻ってその一部分だけが猛烈な破壊力を帯びているから、周囲との対比で凄さを感じるんだけど、大きすぎたおかげである意味超巨大台風状態。スゲー嵐と風だなとは思うんだけどね。結局落とし所は自然の力の前には人間は無力ってなところなんだけど、個人的には敢えてそういう部分を打ち破って欲しかったりもした。例えばストームチェイサーが乗る竜巻撮影用装甲車「タイタス」。
イントゥ・ザ・ストーム3
一応物語的にタイタスはキーとなるクルマなんだが、いっその事このクルマに乗っていれば史上最大の竜巻の中でも全く平気に動き回れるとかね。どうせあり得ない設定の映画なんだから、一部分ぐらい突き抜けていたほうが凡百の作品との違いが際立つと思うんだ。それにしても街を丸ごと滅ぼすほどのダメージを与えながら、実際には大して死人が出てない、ある意味そのほうがスゴイかもしれん。

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ストーリー:直径3,200メートル、秒速135メートルというこれまでにない規模の巨大竜巻がシルバータウンの街に襲来する。炎に包まれた巨大竜巻が猛威を振るい、ジャンボジェット機すら飲み込む威力を前に、住民たちはシェルターに避難。一方で、竜巻を追跡する観測者ストームチェイサーや、最愛の人を守り生き残るため危機的状況を打破しようと模索する人々もいて…。(シネマトゥデイ)