ベジタリアン妊婦の食事管理について
ベジタリアン妊婦の食事は、動物性たんぱく質が摂れないので胎児はちゃんと育たないのか?
しかし、母子手帳を見ると、妊娠中の食事は動物性たんぱく質の摂取が推奨されていますよね?
一日にお肉を何gとか、魚を何匹分とか、牛乳何杯とか。
なので、私も妊娠したとわかったときは「動物性の食べ物を摂らない食生活でも大丈夫か?」と多少、心配になりました。
というよりも、周囲に心配されて、下手に「妊娠中はベジやめなさいよ」と助言されても困るなぁという心配の方が強かったのかもしれません。
妊娠初期は、多くの妊婦さんはつわりが酷くて苦しみますよね?ベジタリアンとか関係なく、お肉どころか、水分すら摂れない方もいらっしゃいます。
しかし、助産師さん曰く「赤ちゃんって勝手に母体から栄養を持って行っているようなので、あまり心配する必要はない」そうなのです。
妊娠初期(~3ヶ月)の赤ちゃんの大きさは約5cm程度で、つわりが落ち着く妊娠4ヶ月頃(胎盤完成)は約15cm程度に成長しているようです。
胎盤が完成すると、胎児は胎盤を通して母体の血液から栄養を摂取するようになるので、妊婦さんはたんぱく質を含めたバランスに気を付けた食事にするよう気を付ける必要があります。
ベジタリアンでも摂れる植物性たんぱく質の例)
- 大豆、黒豆、小豆、ささげ、ひよこ豆、青大豆、紫花豆、レンズ豆、落花生、空豆のような豆類
- 納豆、湯葉、豆腐、高野豆腐、油揚げ、おから、豆乳グルト、大豆ミート、豆乳のような大豆加工品
- アーモンド、ごま、カシューナッツ、クルミ、松の実、銀杏、ピスタチオのようなナッツ類
- アーモンドミルク、練りごま、カシューナッツバター、すりクルミのようなナッツ加工品
- 玄米、小麦粉、オーツ麦(オートミール)のような穀類
- お麩、スパゲティ、餃子の皮(春巻き・焼売も)、セイタン(グルテンミート)のような穀物加工品
- マカ、えんどう豆、ほうれん草、じゃがいも、とうもろこし、芽キャベツのような野菜や野菜加工品
- 焼きのり、布海苔、あおさ、わかめ、昆布のような海藻類
妊娠中はこれらを食事に取り入れれば、ベジタリアンの妊婦さんでもたんぱく質が足りないということはないです。身近な食材ばかりなので、個人的にはそこまで心配する必要もないと思っています。
確かに、動物性たんぱく質を取り入れた食生活(ノン・ベジタリアン)なら、少量でアミノ酸スコアの高いたんぱく質がちゃんと補えるのが利点ですよね。
しかし、ノン・ベジタリアンだと野菜の摂取が不足して、動物性食材の摂取が過剰になりがちです。その場合、尿酸の必要量を超える可能性が高く、血液を酸性化し(血液ドロドロ現象)、それが抵抗力・免疫力を下げる原因になり、胎児の発達に必要な栄養を十分に与えられなくなります。
動物性たんぱく質と植物性たんぱく質。いずれにしても、たんぱく質を含めてバランスが取れた食生活をしていれば問題はなく、妊娠期間中だけベジタリアンをやめる必要もないです。