(2013.11.21)さがしています 5年生 | 切り絵 な 日々

切り絵 な 日々

自分の事 何かしなくちゃ! という 焦り から、好きな 切り絵 を再開。
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小学校で18回目のおはなし会でした。

今回は、5年生でした。




●「さがしています」アーサー・ビナード/作 岡倉禎志/写真
さがしています (単行本絵本)/アーサー ビナード

¥1,365
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写真絵本です。
広島平和記念資料館の資料を一つ一つ写真に撮り、そこにセリフを載せています。
元の持ち主や、その心を探している品々です。
悲惨だ、怖いといった気持ちだけでなく、どうしたらいいのだろうと考える気持ちを育てるメッセージになっています。


●「ほげちゃん」やぎ たみこ
ほげちゃん/やぎ たみこ

¥1,050
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何度も同じ本の紹介で、すいません。
でも、まだこのクラスでは読んでいなかったので、知らない子がいたら、何度でも読んであげたい絵本です。





今回は、PTAの役員さんからアーサー・ビナードさんの作品を紹介して下さいという依頼がありました。
12月にPTA主催の講演会が開催される事になったので、その会の宣伝の為に、おはなし会で紹介して欲しいということでした。

私がおはなし会までに図書館で借りる事が出来た、アーサー・ビナードさんが手がけた作品は7冊でした。
どれも、おはなし会で読もうと、私が自主的には選ばない作品ばかりでした。
その中に、高学年ならOKではないかと思えるものが2冊ありました。
それが、今回読んだ『さがしています』と『ここが家だ』です。

ここが家だ ベン・シャーンの第五福竜丸/アーサー・ビナード

¥1,680
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『さがしています』は広島の原爆がテーマで、『ここが家だ』はビキニ島で被爆した第五福竜丸の話しです。
どちらも重いテーマなので楽しめる絵本とは違いますが、柔らか頭の子ども達にはすっと入って行けます。この年頃で知っていて欲しい内容です。
『さがしています』の方は、絵(写真)が見易く、メッセージ性が強い。強過ぎるかも。
『ここが家だ』の方は、ストーリーがあるのでおはなし会向きですが、絵は絵本の為に書かれたものではないので、そこが私にはひっかかりました。ベン・シャーンの絵を使っています。
どちらを読もうか迷っている時に、メンバーの1人が『ここが家だ』を読むと決めて本を貸したので、私は『さがしています』と向き合う事になりました。

『さがしています』を事前の勉強会で読むと、15分かかりました。
14場面の どのページにもある「ピカアアアアアッ」という言葉だけが耳に残り、しつこいと感じるという意見を頂きました。
私も、朝の貴重な15分をこの絵本だけで埋めてしまうのが惜しいと感じたので、思い切って半分だけ読む事にしました。
心に残った子は、図書室に行って、残りは自分で読んでくれるに違いないと思っています。

すごくよく聞いてくれるクラスでした。
真剣過ぎて怖いくらい。
これくらいの年の子には、すーっと心に入っていくのだなと実感しました。
教室が、シーンと静まってしまったのです。
いつも楽しいだけではなく、高学年にはこういう本も与えたいと思いました。
半分しか読まなかったのに、講演会の宣伝と作者の紹介、ヒロシマの事を少し話したので、10分を過ぎていました。
ずっしり重たい印象で、朝のお話しの時間を終えたくなかったので、2冊目に『ほげちゃん』を選んだのですが・・
誰も一切声を出しませんでした。
声を出して、笑って欲しかったんだけどな・・
顔はニタニタ笑ってくれていたから、いいかな。
きっと、『さがしています』からのメッセージをしっかり受け取ってくれたんだよね。



今回、初めて、自分で読みたいと探して来た本以外の本を読んでみて、難しさを感じました。
それと同時に視野を拡げてもらえました。
たまには、こんな風にお題が出るのも面白いかも・・
おはなし会の後のミーティングで、他のメンバーのおはなし会報告も、興味深かったです。
絵本を読んだ人、エッセイを読んだ人、詩を読んだ人、ブックトークをした人、いろいろでした。
個性が出て面白かったです。
アーサー・ビナードさんの事も勉強できたし。
この本、この人の作品だったんだ!というのもありました。
12月の講演会が楽しみです。