レディ“L”の肖像㉑ 感動と共感がかすめたつかの間の幸せな日々 | A300yamadaのブログ

A300yamadaのブログ

現在、踊り子さんの世界に特化しつつあります。

このテーマの最初の記事はこちらです。

これはこの記事の続きです。

横浜の劇場で“L”と香盤を共にしたある中堅のお姐さんの演目に私は驚き、感動した。

その踊り子(仮名)“P”さんを、それまでお名前は知っていても劇場で拝見したことがなかった。1回目と3回目で披露してくれたその演目は、実は彼女がかつて所属し今はもうない劇場へのノスタルジーを、感興を込めて作品化したものだった。かつてその年に居住したことがある私は、その劇場に入場したことがあった。

その演目のその日2回目を見ているとき、ふと振り向くと、「お勉強」ということで“L”が壁際に立って、うるんでいるかのようなくぎ付けの視線を向け “P”さんのその演目に見入っていた。彼女もそれが初めてだったのだろう。

壁際の“L”に対して、私は勝手にそこに妙な一体感を抱いてしまったくらいだった。

ほどなく、その二人が劇場Aで共演した。前に書いた通り、ようやくサイトFでのアーカイブの放映もストップしたのと時を同じくして、“L”は再び劇場Aの出演できるようになっていた。裏の動きは不明である。

その公演はストリップ劇場としては異色の、というか快挙の企画で、あの大漫画家の代表作が各景のテーマなのである。漫画家はこの世を去っていたが、ストリップであるにもかかわらず、遺族であろう著作権者の承諾を得なければ実現できない企画だった。

私はその公演の第1シーズンも見ていて“L”は第2シーズンのトリである。なにしろ彼女がこの漫画家の大ファンであることは彼女のSNSでも発信していたので、どれほどうれしかっただろう。

その公演でトリは、その漫画家の一番の代表作がテーマで、クライマックスのベッドでは、アニメのテーマソングをバックにして踊るのである。第1シーズンのトリを飾った踊り子の姿も堂々としていて、さすがの出来だったが、“L”は自らデザインしたという主人公のカラーをイメージした豪華なドレスをまとって登場し、主題歌をバックにベッドをやり切った。

私は本当に感激した。

そしてまさかこの感動の日の私の行為が、最悪の結果へとつながっていくとは思いもよらなかった。