彼と彼の梅雨明け・7 | 黒チョコの嵐さんと大宮さん妄想書庫

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嵐さんが好きです。二宮さんが好きです。大宮さんが好きです。

こちらは妄想書庫でございます。大変な腐りようです。足を踏み入れる方は、お気をつけくださいませ。

※BL妄想書庫です

 

苦手な方はお気を付けください

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

落ち込むこともある

 

腐ることもある

 

それを悪いとは思わない

 

元気な大野さんじゃないと愛せないわけでもないし、どんな大野さんでも側に居られるだけで幸せだ

 

 

でも

 

でも…自分が辛いんだろうな

 

 

言葉が空回って届いていない

 

触れてもらえない

 

触れてあげられない

 

笑顔にさせてあげられない

 

俺という存在が無意味であるようで、そう感じてしまうことが、辛い

 

 

 

「大野さんの目に俺は映ってないのかな…?」

 

 

涙が出そうになっていることに気付いて、すぐに眉間に力を入れた

 

俺まで落ち込んだら駄目だ

 

 

「専門の先生に頼る」

 

 

当然のように溜まった疲れ

 

プロジェクトの終わりが見えたことによる緊張の緩和

 

心と身体のバランスを崩すには条件が揃いすぎている

 

 

「ちゃんと智と話して、俺が責任を持って連れていく」

 

 

自分自身に言い聞かせて立ち上がる

 

 

「最終手段は明確!やれることが残ってるなら全力で!」

 

 

大野さんの為を思って動いてみても状況は好転しなかった

 

だから最後は、自分の為に動いてみよう

 

 

どう転ぶか分からないから怖い

 

だけど、もう腐敗は進んでいるんだ

 

もし失敗しても、それを見るのは大野さんだけ

 

やりたいことを思い切りやってみよう

 

 

 

 

 

7月下旬

 

 

 

大野さんが持っている力を振り絞って頑張った結果、プロジェクトは見事に締めを迎えた

 

会社全体の打ち上げと、各部署の打ち上げ、主要メンバーの打ち上げ等々を見守りつつ、諸々の事後が落ち着いてきた頃を見計らう

 

本当は二人きりでも祝杯をあげたかったけど、それは今じゃない

 

カレンダーを睨んで日付けを指で追う

 

 

「ここ、だな」

 

 

決行日を定める

 

今年のお盆は大きな仕事が終わった直後だから、全社員に連休が与えられている

 

俺はもちろんのこと、大野さんも例外ではない

 

 

「このあと完全オフが続くから、うん」

 

 

結果的にどのような状態になったとしても、対処する時間が確保出来る

 

 

 

 

 

8月10日

 

 

 

「ただいま…」

 

「おかえりなさーい」

 

 

元気も生気も無い大野さんを出迎える

 

 

「今日は鰻ですよー」

 

「…うん」

 

 

今夜は俺も頑張らないといけない

 

もちろん大野さんにも可能な範囲で頑張ってほしい

 

 

「おいしいですね」

 

「…そうだね」

 

 

食は細いけど、二人で出来る限りのエネルギー補給をする

 

 

「お風呂行ってきてください」

 

 

俺は準備も含めて先に済ませた

 

大野さんの背中を押して、夕食の片付けを終える

 

 

「よし、俺、がんばれっ」

 

 

気合いを入れて、寝室へ向かった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく