「俺のだ」『何?』「ここも、ここも、全部俺のモノだ」
そう言いながらキスをいたるところに落とす彼。
『なんなのよ、もう!』
「肩を抱かせた・・・」『え?』
「抱かれただろう?」『は?何を・・・人聞きの悪いこといわないで!』
「ヒョンに抱かれていたじゃないか!」
『・・・・もう、見たの?』
「あぁ、ペルーの公演前に、見た」
どうやら25日放送の無限ガールズでブライアンに一瞬肩を抱かれた事を
言っているらしい。
ペルーって・・・・放送後すぐじゃないの・・・
そういえば放送の前日、ブラジルでなぜかブルガリの指輪をつけたままで
公演をしていた・・・そう思い出す。
そして今も。薬指に指輪をしたままだ。
「もう・・・」小さく溜息をつき、観念する。
彼の首に両手を回し、キスをする。
目を瞑り、ひとまず彼を受け入れることにした。
くたくたになってバスルームから出た後、バスタオルをかぶり
脱衣所にあるスツールに座ったまま、放心している私を尻目に、
早々に体をふきバスローブをはおった彼が、びしょびしょになった
私の服を軽く絞って自ら洗濯機に放り込んでいた。
『少しは反省しているのね』
そう言った私の元へやってきて、体をふいてバスローブを着せ、
頭をバスタオルで乱暴に拭いた後、ドライヤーで乾かしてくれる。
『チンスになった気分だわ。ありがとう。座って、代わるわ』
おとなしく座った彼の髪を乾かしてあげて、
『短いとあっという間に乾くわね。さぁ、ごはんにするわよ』
その日、明け方に疲れ果てて眠った私と共に昼過ぎまでゆっくりと
眠った彼は、夕方日本へと旅立っていった。
2013年3月14日
彼がFBに笑顔で大きなタイのべっこう飴を持った写真を上げた。
『ホワイトデーの贈り物』そうメッセージをつけて、
昨年のホワイトデーに何も用意していなかった彼。
しきりに謝って、『今年こそは絶対にするから、遅れたりしないから』
そう公式メッセージで約束していた。それを守ったのだ。
この写真の飴は今、私の目の前にある。
手作りのバナナマフィンと桜模様の豚と一緒に。