レポ◆JUNE BRIDE with 中西京介③《ダーリンは芸能人♡LS》イベント | 二次元のカレに逃避中♪

二次元のカレに逃避中♪

主に、SNSアプリの乙女ゲームについてのレポ、および携帯恋愛ゲーム《ダーリンは芸能人》(LoveDuetを除く)をベースとした妄想2次小説を書いてます。※PC推奨です
※他サイトにて夢小説展開中

 

超久しぶりのレポです。

たしか、《ダーリンは芸能人♡LastScandal》のラストイベだったかと。

保存しそこなって抜けてるところがあり、当該箇所を補完しているため内容が異なってることがあります。ご了承ください。 


 

《ダーリンは芸能人♡LastScandal》

ラストイベント

JUNE BRIDE 〜中西京介ver.〜③





◆◇◆◇◆◇◆


仕事から帰ってきた後、結婚式の資料を広げ、考えをまとめる私。


(この神社、気になるな…。 東京からは離れた場所にあるけど…でも)


星の数ほどある結婚式場。

その中の1つが私の心を捉えていた。


「ただいま」

「おかえりなさい 遅かったね」

「でも思ったよりは早くて、起きてる○○ちゃんに会えてよかった」

京介くんは目を細めて、私の頭を自分の胸に引き寄せる。


(こういうなにげない仕草でもドキドキしちゃうな)


彼の大きな手のひらが私の頭を優しくなでる。

京介くんはテーブルの資料に気がついたようだった。


「これ…結婚式のパンフレット?」

「そうなの! どの式場も素敵で迷っちゃうよね」

「そうだね。

 あ、ライブのことなんだけど、構成がだいぶ固まってさ」


京介くんはソファーに腰掛けると、資料を避けてノートパソコンを置く。


(あ…まとめていたメモが)

「どうしたの」

「ううん、何でもない」

(私のライブのことで一生懸命になってくれてるんだから…)


笑顔を浮かべて彼の隣に座る。

パソコンの画面にはステージのデザインが映し出されていた。


「オープニングはこれから始まって」


嬉しそうに説明をしてくれる京介くん。


「そしてラストは一番華やかに。出演した全てのモデルを引き連れて○○ちゃんがランウェイを歩くって形を考えてる」

「わぁ、すごく素敵!

 あ、だけど…」


Wave のみんなと話したサプライズ計画を思い出した。


(これだと、例の計画が成り立たなくなっちゃうかも…)

「素敵だけど、なに?」

「えっと…最後は私1人だけで登場したいなー、なんて」

「それも考えたんだけどね。でもやっぱりラストだから観客の印象に残るようにしたいんだ」

「うん、でも…」

(どうしよう…京介くんは熱心に考えてくれてるわけであって…)


でも Wave のみんなのサプライズがあるからと黙っていると、横からふっと声がしてくる。


「そんなに難しい顔しないで。もう一度考えてみるよ。○○ちゃんのステージなんだしね」


京介くんは少し切ない目をしていて、胸がチクッと痛んだ。


( 京介くんにこんな表情させちゃった…そういうつもりじゃなかったのに)

「あの、私…」


口を開きかけたところで京介くんの携帯が震えた。


「ごめん」


立ち上がって奥の部屋へ移動する京介くん。

私も腰を上げ、キッチンに向かう。


(コーヒーでも入れよう。 京介くんには仕事のことはちょっと置いといてもらって、結婚式の話を)


リビングに戻ってコーヒーカップを並べたところで京介くんも戻ってきた。


「京介くん、私、今日ずっと結婚式のことを考えててね」

「あ…うん」

「それで見てもらいたい資料が」

「ごめん、俺、今から出かけてきてもいい?」

(今から?結構遅い時間だけど…)

「仕事、今からじゃないとダメなの?」

「そうなんだ。 先方の都合と俺の時間がなかなか合わなくてさ」

「そう…」

(いつもだったら、気をつけて行ってらっしゃい、って言えるのに…)


今夜は言葉が出てこない。

黙り込んでいると京介くんは玄関の方へ足を向けてしまった。


「じゃあ行ってくる。 先に寝てていいから」

「待って」


私は思わず京介くんの服を引っ張っていた。


「結婚式の話、進んでないよね? 今夜少しでもできればと思ってて」

「それはそうなんだけど」


京介くんは困ったように髪をかき上げた後、なだめるように私の肩に手を置く。


「今は行かないといけないから…、悪い」

「あ…」


出て行ってしまう京介くん。

玄関のドアが閉まるのが聞こえてきた後、瞳からポロッと雫が落ちた。


「え…どうして私ってば……」


喧嘩をしたわけじゃない。

でもこれから夫婦になるふたりなのに話し合いもできないことが妙に悲しく感じる。


(なんだか不安で心配で……。 これがマリッジブルー なのかな)


自分で驚きながら頬を伝う涙を拭うのだった。




◆◇◆◇◆◇◆



(ふぅ…間に合ってよかった…)


電話で呼び出しを受けて出かけた俺は、安堵の息を吐きながら家に戻ってきた。


(出がけに○○ちゃんとちょっと気まずい雰囲気になったけど、まあこうして無事入手できたわけだし…)


ポケットの中のケースを確かめながらリビングに入ると、彼女の背中が見えた。


「まだ起きてたの」


一瞬驚くが、どうやらテーブルに突っ伏して寝ているのだとわかる。


「しょうがないなー。 ベッドに運んであげないと」


呆れながらも愛おしくて、笑みを浮かべながら彼女に近づくが…。


「え……」


彼女の頬に涙の跡が残っているのに気がついた。

頬の下にはパンフレットが広げられていて、メモも残されている。


『歴史ある縁結びの神社。京介くんとの縁が永遠に続きますように』


「…っ」


ぐっと胸が詰まった。


(○○ちゃんは1人で考えていたんだ…)


拡げていた資料をよけてしまったこと、彼女が結婚式について話をしたがっていたのに家を出てきてしまった自分の行動を思い出す。


(俺は仕事ややるべきことに頭がいっぱいになってて…)


彼女を不安にさせてしまっていたのだと思い知らされる。


(女の子にとって結婚はものすごく大切なものなんだからもっと気遣うべきだった…。 俺もまだまだだな)


反省しながら彼女のこめかみにキスを落とす。


「ごめんね、○○ちゃん…」


そして彼女を寝室へと運んだ後、まだ連絡しても大丈夫かなと迷いながらもある番号に電話をかけるのだった。



◆◇◆◇◆◇◆



〜 to be continued 〜