MARIA12 | Commentarii de AKB Ameba版

Commentarii de AKB Ameba版

AKBとかその周辺とか

words

  どんな荒れた土地も/ひとつの種蒔けばいい

  やがて芽を出したら/希望の実をつけるだろう

 「荒れた土地」だなんて失敬な表現だが、「オワコン」と言われたら、何となく頷いてしまう自分がいる。

 でも僕らには劇場がある。アキバに。栄に。難波に。博多に。新潟に。瀬戸内がどうなっているのかは知らないけれど。

 

 劇場があって、そこに行けば必ず彼女たちに会えるということが、どれほど多くの人の支えになっていることか。

 ネットが発達して、家にいても世界と好きなだけ繋がっていられる今だからこそ、「会いに行く」「会える」ことの意味は大きい。

 

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 SKEバージョンのMIX抜きオバチャが終わると、聞き慣れたイントロ。

 Team S4の「Reset」ではライトがついた瞬間J茉夏ゆりあが宙に浮いていて、足が着くのと同時に音が鳴った。あのタイミング。今から思い出しても鳥肌が立つ。

 

 今日はちゃーんと板に立ってたけどね。

 そして飛び出してくる松村センパイ。

 とうとう劇場で会うことができた。武道館舞浜を経て、やっとたどり着いた。

 

 上手後列。

 ステージ中央じゃ誰かの長い手足がダイナミックに動いているのが視界のはじでもよくわかる。おそらく荒井か古畑だろう。普段だったらそっちに目移りするだろうに、だめだ、今日は視線が離れない。

 

 最近送られてくるメールの写真はすっかりべっぴんさんになっていたのでちょっと心配してたのだが、そんなこたないやっぱりちょいブス変わらないかおたんだ。パフォーマンスもよっこらしょだ。見てるうちに目から汗が出て視界が滲む。

 

 おかげでM4の「ウッホウッホホ」まで全然他の子をちゃんと見られなかったよ。

 

 ユニットのMARIA。懐かしいなあ。オリジナルの公演DVDを何回見たことか。

 トップはブラックサテンのハイカラー。肩がふくらんだいわゆるパフスリーブの長袖。前身ごろの左右、肩から縦にシルバーのモールが入っている。袖にはジュエリーのビーズが散りばめられ、胸には銀のクロス。
 ボトムはレース地(?)のペチコートと、それを覆うドレープの入ったブラックサテンのスカートなのだが、左の丈が短いAKBお得意のアシンメトリーなカット。だから増田が左半身になってステップを踏むと、ペチコートの下から左足が見え隠れする。全体はすごく上品なスタイルなのに、端なくも見えるこの白い足とのコントラストがすっごく艶やかである。

MARIA4

  センター増田。

 当時は衣装についてだけでもこれだけ書けた。

 今や「お、かおたん見た目はカッコいいじゃん」。だいぶ老化したよね。

 

 かおたん、途中でマイクはずれたとか、ターンが遅いとか、そういうこともうどうでもいいや。

 かおたんが「MARIA」を歌うこと。そこに意味があるんだもの。

 なんども言うが、MARIA、それは「赦す人」。そして「癒す人」でもある。

 

 たとえばこの人のこと。

 まあ現役時代からやらかし続きでしたね。降格され昇格して写真撮られて。それでも多くの人を惹きつけたパフォーマーには違いなかった。

 そして卒業後。転進先のギョーカイがギョーカイだけに、彼女は村内では語ることを憚られる「不都合な人物」となってしまった。

 アキバで言えば中西。

 にも関わらずかだからこそか。

 かおたんも黙っていれば波風も立つまいに、こんなだったり、あんなだったり、お返しにこうだったり。

 誰もが中西について口をつぐんでいた2012年に

 りなてぃんさんは永遠で

 AKBさんはこじはるさんに

 憧れています(´;ω;`)

研究生日替わりブログ2012.1.13

 と何のためらいもなく語っていたのかおたんのことだから、こんなことはごく当たり前のことなのだろう。

 道こそ違え、一度仲間となったからには、決してその人を裏切ることはない。

 

 それでこそ、我らが大将。

 

 公演終了間際、大場が挨拶で総選挙での選抜入りを目指すことを語った。

 しかし集まった大場ヲタの反応は、正直100%とは言えなかった。「え、選抜まじで」という空気もなきにしもあらず。

 恐らくそれが歯がゆかったのだろう、松村センパイ並み居るヲタにしきりに気合いを注入。しまいには「みなを選抜に入れなかったら、来年はもう会えないからね」とまで言い放った。

 

 大将あんたも選抜入り狙ってるんでしょ。人のこと言ってる場合じゃないでしょ。

 

 いや、人のことを言う、それがまた自分のことでもあるんだ。

 同じ夢を見るとは、そういうこと。

 百尺竿頭さらに一歩。

 その一歩を進めればフツウに考えれば落下。

 でもその一歩を踏み出す勇気を持たなければ、上には行けない。松村香織はそのことをよく知っている。

 

 必要なのは、信じる心と妖精の粉。それさえあれば、飛べる。

 その「妖精の粉」は、たぶんヲタどもの血と汗と涙で出来ている。心に一抹の痛みを感じながら、それを傲然と要求できる者こそ、我らが大将。

 

 なあ御大将。

 今年こそもう一度行くぜ。

 

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 あああ。かおたんのことばかり書いてしまったけど、それ以外のメンバーもよかったんだよホントだよ。

 SKEって総じて全力で、後列端で力抜いてる子って基本いない。

 それを再確認。

 

 古畑奈和

 6年ぶりのお目見え。

 ものすごい存在感。鏡獅子のように髪を振り乱し妖しく笑う。ガタイもものすごくいい。プロレスやれるんじゃんマジで。

 松村センパイが出てなかったら間違い無くこの人ばかり見ていただろう。

 

 内山命

 「君について」、しっとりとした歌声に聞き惚れてしまった。不覚なり。

 

 高木由麻奈

 え、こんなべっぴんのお姉さん栄にいたっけ(←失敬)? と思ったらこの人だった。

 梅本Team Eのメンバーだったから、よく見知っているはずなのに。

 

 小畑優奈&北野瑠華

 今日初見だったが、よかった。だが今見て個体識別できるかどうかわからん。

 

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 お見送り、胸ポケットから小さなカードを取り出して松村センパイに見せる。

 「早推し認定証」。

 今から5年前。

 「SKE48終身名誉研究生」であったかおたんと数ヶ月前にやらかして降格された峯岸みなみの2人が中心になって行われた、AKB48グループ研究生 武道館公演「推しメン早い者勝ち」のDVDのおまけ。

 松村センパイは破顔一笑、「ああ、なつかしいねえ」とすぐにわかってくれた。

 大場の挨拶が本人の言うとおり長くて、生写真も劇場横の串焼き屋での一杯も諦めざるをえなかったけれど、それ以上のおミヤゲだったよ。うん。