Commentarii de AKB Ameba版

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words

しあわせ 分けなさい

これからの人生

涙も分けなさい

誓いを永遠に...

西野、おめでとう。

 

--

 

そしてなぁちゃん。

こんな形で2人について記すことになろうとは。

 

思い出すのは、6年前。岡田奈々19歳の生誕祭

西野が「卒業」を発表した夜。

 

笑顔をつくることが苦手と語る岡田奈々と、

どんなときも笑うのを我慢出来ない西野未姫。

同期で支え合い競い合った2人が泣きながら抱きしめ合った夜。

 

なあ、なぁちゃん。

人生いろいろあるけれどさ、君が幸せにした人は、絶対君を忘れない。

だからさ。

 

 

 

 

 

 

words

 

 伊集院さんのラジオからみぃちゃんの声が聞こえてきた。

 もうすぐ「卒業」するんだって。てか、みぃちゃん、まだAKBにいたんだ、というのが正直な感想。シアターに行けなくなって、僕とAKBの間は遠くなってしまった。このブログの更新も一昨年以来。

 今誰が残っていて、誰が去っていて、誰が入って来たのか全然わからない。せっかく個体識別できていた16期生も、すぐに思い出せるのはや行の3人と浅井黒須本間武藤くらい(わりと憶えてる方だね)。彼女たちは今どうしているんだろう。

 

 伊集院さんは親切で、今後みぃちゃんが進むべき道のヒントを教えてくれてた。彼は秋元センセイもいわゆる「AKB商法」も大嫌いのはずだったんだけど、みぃちゃんには優しかった。

 

 2006年5月、伊集院さんはシアターに行ってすごくカンゲキしていた。もともとアイドル好きな人だし、必死に努力する人は真面目に応援する人だから。売れてきてお金儲けが上手になって、それで嫌いになっていったんだよね、多分。

 

 総選挙も握手会もなくなり、坂道のお嬢さんたちに遙かに追い越されてしまった今のAKB。ひょっとしたら運営にとっては、とっくにお荷物になっているのかもしれない。

 それでも前に進もうとしているAKBを、伊集院さんはまた応援したくなったのかな。

 

 みぃちゃん、「気になる後輩」として彩希さんと岡田(奈)の名を挙げていた。彩希さんはとにかく公演第一で、テレビの歌番組より公演出演を選ぶ、と。なあちゃんはいつかぽっきり折れそうで心配、と。

 そうか、彩希さんも岡田(奈)も、まだそうやって歩いているんだ。

 

立ち止まったら

歩けなくなってしまうから

頑張って私は歩く

 

 なあ、そうだよなあ。

 また会いに行けるかなあ。

 行きてえなあ。

words

 

  きっと廊下の先に

  夢が待っていると思う

  だから 一緒に行こうよ

 

 そこに、ほんとうに夢は待っていてくれたかい?

 

--

 

 コスプレ?

 

 したさコスプレ。

 だってコスプレして来いって言うんだもん、その通りにするさ。こっちは素直なんだもん。

 

 なんのコスプレかはナイショな。

 まあ年齢相応の、そんなハデではないやつ。

 汗顔赤面をぐっと堪えてUDXから歩いてドンキに向かい、

 エスカレーターでシアターに上がって、見たら、

 

 おい!

 

 お前らみんなフツウの格好じゃん。

 

 いやいや、ちゃんと仮装してる客もいるんだけど、だいたい3人に1人くらい程度。

 多数派はフツウの格好。 

 

 係の人はみんなちゃーんとやってるのに。やれよお前らもー。

 発券のときチケセンの子もばっちり特殊メイクしてたんだぜー(後でそれが田口であったことを知る。愕然)。

 ぶーぶー。俺みたいなおっさんが真に受けてやってきてんだからさー。

 やろーよー、コスプレ。ちょっとでいいからさー。

 

 でもやってよかったよ、コスプレ。お見送りでメンもいじってくれたし。

 いつもより少し開放感があったし。声もいつもよか大きかったかも。

 そして何より、楽しかった。

 シアターという、かけがえない空間で特別なことを共有している実感があった。

 ちょっと俺、来年に備えて準備しちゃおうかな、何か。

 着てみたい衣装あるんだよね、実を言うと。なーんて。

 まあ、当選はしないんだけどね、そういうことすると。

 

 抽選は8巡。一桁なら御の字。椅子はほとんど埋まっていたが、テロリスト風コスプレのスタッフが空席を教えてくれてセンター最後列右端に着席。良好な視野を確保。

 そういえばここは岡田(奈)の生誕祭、西野の卒業発表の夜に座った席だ。

 因縁の席で、ゆっくりと堪能いたしました。

 

 

 --

 

 

 「手をつなぎながら」は、いわずと知れたTeam S最初のオリジナルのセトリ。

 何もかもが新しかった。新しい場所で新しいグループによる新しいオリジナルのセットリスト。

 学校生活と劇場と人生がシンクロしたメタファーに満ちた曲たちには、普遍性があった。だから秋葉でも博多でも通用した。この頃の秋元先生は本気(と書いてマジと読む)だった。

 

 どの曲も、今でも心を震わせる。人生のたそがれ時を迎えたおっさんの奥深いところに響く。少しだけヒリヒリするのは、ずっと隠していた古傷がうずくせいだ。

 

 今日もそうだった。

 それはハロウィンの前夜だったからだけじゃあない。

 

 ホント、あの頃の秋元先生はいい仕事をしてた。

 

 

--


 

 

 村山彩希

 久しぶり(2年7ヵ月ぶりだ!)の彩希さん。

 頼もしく、たくましく、美しくなられた。

 昔は「彩希といえばおバカ」でみんなにいじられるのが役割みたいだったのに。

 

 前回お会いした時、僕は失敬なことに

 ...だから彼女が選抜に選ばれたら、たとえ自分の「推し」が選ばれなくても、AKBファンの最もコアな層は大歓喜するよね、きっと。でも選ばれないんだろうなあ。 

 などと書いてしまったのだが、豈図らんや2018年3月から選抜されること3回。

 嬉しい誤算だ。

 

 一般の人にしてみれば「村山?誰?」なんだろうが、コアなファンにしてみれば彼女が選ばれるのは当然すぎるほど当然。

 で、今やAKBのシングルを忠実に買い続けているのは恐らくコアなファンだけだろう。ということはやっぱり彼女が選ばれるのが必然。

 

 MCのお題、「なれるならどんな職業?」の回答。

 「劇場のスタッフさん」だって。

 抽選巡ビンゴを回したいんだって。

 あんたどんだけシアターが好きなのさ、ってそれだけ好きなんだよなあ、彩希さん。

 そしてそんな彩希さんを僕らは大好きだ。

 

 お見送りの時、生誕祭でもらった「真っ赤なゆいりんご人形」を見せた。すぐにわかってくれた。「あ、2年くらい前の」。 

 3年前だけどね。

 

 とにかく彩希さんの姿を見ていれば、幸せな気持ちになれた。

 

 山内瑞葵

 久しぶり(1年9ヶ月ぶり)のずっきー。

 だいたいの曲でだいたいセンターにいた。

 もうすっかりエースになってた。 

 Glory daysのソロダンス、どんなステップが見られるかと期待してたら、あれ、割と地味めにまとめてるのね、と思った直後におみ足がピーーンと天を指してびっくり行天優莉奈は誰の嫁。

 

 とにかくずっきーの姿を追っていれば、心が満たされた。

 

 吉橋柚花

 今この1年間で5回公演に招かれて、そのうち4回お目にかかった彼女。

 さすがに覚えるでしょ。そしてやっぱり可愛く思えてくるでしょ。そのちょっとふっくらとした頬が、見た目とは裏腹な激しいステップで上気していく様を見れば、なんだか愛しく思えてくるでしょさすがに。

 

 大西桃香&永野芹佳

 僕のワン&オンリーのTeam 8体験で出会っていた2人。

 永野芹佳(大阪府)
 センターポジションだった人。
 たぶんイチバン声援が多かったと思う。確かにべっぴんさんでしたね。
 垢抜けて破壊力が増進中の頃の(会ったことないけどね)、えれぴょんを思い出しました。

 大西桃香(奈良県)
 くりっとした目と、厚めの唇が印象的で、ちょっとエキゾチックなテイスト。
 「青空のそばにいて」では、感極まったように目に涙をためていました。
 ああそういや、Jも泣いてたっけ。S1の「青空」の時。

 5年ちょっと前のこと。

 よくぞ今日まで。

 この2人、Innocenceではキレイな背中のラインを見せ、指先まで神経が行き届いている感じだった。

 どれだけパフォーマンスを磨いてきたんだろう、この子たちは。

 

 永野恵・石綿星南・蔵本美結

 バックダンサーとして登場。

 出て来た途端、あ、めぐみん、せなたん、くららだ、とすぐわかって嬉しかった。

 そしてわかったことがちょっと誇らしいとともに、また研究生を「うちの子」扱いしてるのかお前は、と自分に呆れた。

 でもバックダンサーを見て声援を送るのが AKBの醍醐味ですよねえ。

words

 遠くにいても/空は続いてる
 同じ時間が/流れている

 先月2回呼ばれたのに、もう今月招待されちゃった。

 いよいよ高いところにいる誰かさんに気に入られたのか。

 それとも4分の1MVPのご褒美が続いているのか。

 はたまたシアターが本格的にオワコン化したのか。

 なんでもいいや、呼ばれてニッコリには変わりないもの。

 

 しかもTeam4の「手をつなぎながら」。

 さらに「ハロウィン前夜祭」というおまけ付き。

 

 Team4の「手つな」、前回見たのはもう6年も前のこと。

 峯岸坊主観音と一緒に正規メンに昇格したばかりの、13期14期メインのまさに僕にとっての黄金時代「うちの子」Team4による「手つな」。ハイタッチでお見送りして貰ってた頃だ。

 

 この時のメンバーなんかもう誰も残ってないだろフツウ、と思いきや、彩希さんと大森ぽんさんがしっかり今回も出演。

 さすが「シアターの神」と「シアターの慈母」だ(←どっちもcopyrightぼく)。

 

 その一方で、シアターから去って行った彼女たち。

 みんな、元気にしているかなあ。

 

 西野はそれなりに仕事をしている。炎上上等で身体を張ってて、ちょっと心配だったけど、まあ悪名が無名に勝る世界だからよしとしよう。シアターでのあの溌剌さを発揮する機会が、どこかにあればいいんだけど。

 相笠はお芝居をしてる。ひところよりずっとやさしい顔つきになった。つくり笑顔が苦手な子だったのに。

 うめたんは清水さんになってお芝居をしてる。すっごいお姉さんになった感じ。 

 岡田彩花も松竹に入ってお芝居をしてる。

 橋本耀もお芝居をしてる。みんなお芝居してるなあ。

 と思いきや前田美月はやっぱりモデルさん。いい事務所入ったじゃん。

 こじまこはyoutuber。相変わらずのべっぴんさん。

 ゆーりんはどうやら大学生。もうそろそろ卒業かな。

 なっきーはもう大学卒業して就職したそうな。

 誰1人として懐かしくない人のいない彼女たち。

 

 みんな、どうしているかなあ。

 今日は 別れを告げても
 僕たちはそばにいる 

 ああ。

 シアターがある限りは、ずっとそうだ。

 ...

 ...

 でも、コスプレどうしよう?

words

 そうさ

 白いシャツ着よう!/まっさらな気持ちで

 悲しいこと つらいことも/洗濯しちゃおうぜ!

 涙の跡なんて/すぐに落ちちゃうだろう

 きっともっと晴れた日には

 眩しい君がいる   

 そう、どんなつらいことがあった後でも、この場所にさえ来れば、そこにはいつも眩しい君たちがいる。

 

 --

 

 また招待状が届いた。

 

 9月の頭に呼ばれてどうせ数ヶ月は「喪中」なんだろう、今はひたすら陰徳を積む時期、と悟りの心で応募したら、あっさり当たっちゃった。

 この間わずか2週間。

 

 何が起こったのだろう。雲の上の誰かさんが心を入れ替えたのか、4分の1MVPのご褒美なのか。

 などといろいろ勘ぐってしまうのであるが、本当のランダムというのはこういうものなのだろう。「9」が6個連続で現れてきたからと言って、その数列がランダムではない証拠にはならない。

 まあ率直にこの僥倖を喜ぼう。

 

 演目はまたしても「パジャマドライブ」。

 前回までで「RESET」「僕の太陽」と並んで最多の4回だったのが、今回で単独トップの5回めになった。

 こないだはあんまり久しぶりだったので忘れてしまっていたが、今回こそ白いシャツを着ていこう。似合わないけどね。

 

 UDXの地下駐車場で、買ったばかりの白いシャツに着替える。

 わかってる。白いシャツは似合わない。でもそれを着る必要があるんだ。

 だって彼女たちがそうしろ、と言うのだから。

 白いシャツにデニムのボウタイ。シアーサッカーのジャケット。

 おじさんがする精一杯のおしゃれは、彼女たちへの敬意の表れだ。

 

  --

 

 抽選は13巡。4分の1MVPのご褒美で、きっと1巡だろうと思ってたのに。

 下手4列目柱3に着席。ここからだとセンターはほぼ見えないのは分かっているが、今日は座らせて。膝がちょっとアレなんだ今日は。ジジイは足から弱るんだ。

 

 「初日」からはじまる怒濤の4連発。息も切らせず走り続ける。センターは見えないけれど、すぐそこに入れ替わり立ち替わり現れる彼女たち。

 そして「二人乗りの自転車」。下手の僕の目の前に姿を見せた、ああ、そうだ、今日は君がいるんだっけ。

 

 北澤早紀。さっきー。

 

 「夢は大きく、志は高く」。

 まるで中学校の校訓のような、真っ直ぐとしたキャッチフレーズの君。

 僕がシアターで最も愛した13期14期の生き残り。

 正直当時はそんなに目立たなかったけど、久しぶりに会ったさっきーは、今やすっかりべっぴんのお姉さんになっていた。

 そしてその姿の向こうに、あの時の彼女たちの面影が不意に蘇る。

 

 そういえばさっほーはどうしているかな。確かキャプテンをやってるんだよね。

 茂木ちゃんにもずいぶん会ってないな。相変わらず綺麗かな。

 岡田(奈)はもうすっかり看板娘だな。

 そしてこないだテレビに出ていた西野は、なんだか空気の読めない、ただのうるさいうざい女の子の扱いを受けていたっけ。

 うん、それも確かに彼女の一面だけど、シアターでの彼女はホント女神だったんだぜ。 

 

 そりゃちょっと泣くって。

 

 --

 

 岡田梨奈

 前回問題児扱いだったオカリナさん。

 あたま4曲ではあんまり見てなかった。

 で、ユニットの「てもでも」。この場所からはほとんど見えません。だから壁に映ったシルエットをじっと見ていた。 

 このシルエットが妙にいい。

 ええ、オカリナさん、前回こんなに艶っぽかったっけ。

 指先まで繊細で、目が離せない(シルエットから)。姿が見えないからいいのかしら(←失敬な)。

 途中ちょこっとだけ下手に現れる生身も、前回よりずっと綺麗だった。やるじゃんオカリナさん。

 前回は「水夫」で目を惹いたのだが、今日は「Two years later」がバクハツしてた(「水夫」はほとんど見えなかった)。二回か三回、思いっきり蹴飛ばされた。

 全くどこでギアが入るのか見当がつかないなオカリナさんは。

 

 大盛真歩

 記録によれば2度目のお目見えなのだが初見では全く印象になかった。

 それが今回。

 おや、すらっとした可愛い子がいるね、というのが第一印象。

 最初のうちは、可愛いけどちょっと媚びた感じだねえ、まあしょうがないよね、くらいで見ていたのだが。

 「命の使い道」で息が詰まった。胸が掴まれた。背中にすっと何かが走った。

 本当に空っぽのマリオネット。冷たい作りものの目。でもほんの一瞬その目が切なさを訴え、そしてすぐにまた暗い水の底に沈んでいく。

 どうやって生きて行ったらいいのかわからない、自分を傷つけることでしか命を実感できない少女が、リアルにそこにいた。

 うわあ、やべえもの見ちゃった。

 

 小林蘭

 今日も安心安全なランちゃんでした。

 

 永野恵

 みんなの自己紹介をずっとずっと盛り上げていて、「白いシャツ」でも最後の最後まで足が上がってた。

 腹に沁みるいいパンチだったぞ。

 words

 

   広い世界には/手つかずの運がある

   行く手阻むのは/あきらめた自分だけ

 

 7ヶ月ぶりにシアターの招待状が届いた(以下応募しても当選しないことについての愚痴が100行くらい続くが割愛)。

 

 ま、これでとうとう「四分の一MVP」に到達だ。

 ここまで来るのに7年かかった。あきらめたらいかんよと、秋元先生のありがたい教えだ。

 この調子で行けば、栄えあるMVPになれるのは、だいたい21年後。まあそれなら何とか生き永らえてていられそうではある。MVP入場はりっちゃんの娘の生誕祭の日にして貰おう。

 「わしはのぉ、キミのママのいたTeamが大好きでのぉ、『僕の太陽』公演は全部見たんじゃよ(オンデマだけどな)」

 おいおい、バッグはバッグでも、ハルンバッグは持ち込ませて貰わにゃ、ベンチがビショビショに……

 

 演目は「パジャマドライブ」。

 成人男性2100円ってことは、研究生公演ってことだ。誰が研究生で誰が正規メンなのかさっぱりわからんが、俺はいつでも研究生の味方だぜ。それにしても知らない顔が増えた。7ヶ月も放って置かれちゃしょうがないでしょ。

 それでも前日に予習を欠かさないのは、勤勉なのか小心なのか。いつかのような幸福な邂逅に備えた凡人の知恵ではある。

 

 抽選は18順くらい。幸い立ち見センター二列目に空き。前のお二人は小柄で視界は広い。もれ聞こえる会話によればこのお二人、ホントの古参のご様子。お一人は公演参加120回くらいとのこと。

 メインの現場はよそ様で、「もうAKBは卒業なんだけどね」とのことだが、やっぱり時々シアターに帰ってくるのだ、と。

 そりゃそうですよね、こんな現場、よそ様じゃそうそうないですよねえ…、とは僕の心のツブヤキ。

 

 いつものように、あっと言う間の2時間でした。

 

 「初日」から「自転車」まで。位置について、よーい、ドン!、と、とにかく走り続けるあの感じ。いつ見てもちょっとぐっと来る。最初の挨拶の時、息が上がってうまく言葉にならないところまでがお約束。

 

 アンコール、「黄金センター」の場所にばーんとあのイントロ。不意を突かれて軽い電撃が走る。

 知らなかったのだがそうか、「水夫」復活してたんだ。

 「黄金センター」も大好きなのだが、「水夫」の緊張感が「白いシャツ」で解消されるあの流れはやっぱいい(「命」から「キス損」と同じくらいしびれる)。何より歌に罪はない。つーか、何度でも復活があるのがAKBだもの。これでいいのだ。

 卒業した播磨ちゃんのリクエストだったとのこと。ありがとね、播磨ちゃん。

 

 小林蘭

 前回見つけたらんちゃん。実はすっかり忘れてたんだが、今日も目を引いた。激しさと丁寧さをきちんと演じ分けられるようになっていた。次からはもう少し意識して見たい。

 

 佐藤美波

 ピンチヒッターの出演。前半少しエンジンがかからなかったが、ユニット以降はいつものハツラツさが戻って来てて安心。

 

 岡田梨奈

 今日最大の問題児。

 前回見た時「うまく言えないが、何かをこじらせてる感あり」と感想を書いた。この子もすっかり忘れていた。

 頭4曲で目を惹いたので、自己紹介で名前を確認しなおして、ああ、そういえばオカリナさんっていたよね、と注目していたのだがその後どうもぱっとしない。せっかくの「てもでも」も、本田そらの独壇場になっている。

 Dark sideが似合うのでは、と「命の使い道」を期待したのだが、これもなんだかぼやっとした表現で不満が募った(小林蘭の凍った笑みがすごかった)。

 うーん、買いかぶりすぎだったのかなあ、と思ってたら、復活「水夫」で大爆発。全くの別人。なんだこのポテンシャル。やりゃできるんじゃんオカリナさん。でも、その後すぐに16人の中に埋没してしまう。

 ムラがありすぎるのかなあ。やっぱどこかこじらせているのか。

 

 本田そら

 今日のリーダーさん。よく勤めよく演じていました。前回よりずっと印象に残った。

 

 永野恵

 脚の使い方がきれいなダンサー。

 

 さて今日から始まる二分の一MVPへの長い道のり。

 残り少ない人生、せいぜい病気などしないように頑張りましょう。と思いながら周囲を見回すと、これが見事におっさんばっかり(自分を含めてだよ)。前回はピンチケくんが頑張ってたのだが、今日は全然見当たらない。これが今日だけのことなのか、それともトレンドなのかわからないが、これだけおっさんばっかのシアターは初めて見た。

 若いご新規さんが、未熟な研究生を推しながらお互いに成長していく、それが(というか今やそれだけが)AKBという運動体の魅力であり強みであったはず。

 自分のことを棚に上げといてなんだが、「AKB48におけるヲタ高齢化問題」はこれからさらに深刻化していくように思われます。ピンチケくんがいないと、彼女たちも張り合いが無かろうに。「あーあ、坂道受かってればなあ」なんて。

 

 どうしたもんだか。

words

   歩いて帰る/学校の帰り道

   今日も発見!/あなたを見ると

   胸がときめいてる

 松村センパイから最後のメールが届いた。

 

 「これが本当に最後のメールだよ」と。

 

 またまたあ、そんなこと言ってセンパイまたメール寄こすんでしょ、動員とか営業とか、カワイイ自撮りが撮れたとか、うまいラーメン見つけたとか。わかってるんだから....

 1日に何本も送ってきて、ちょっと油断してたら未読がたまってしょうがないんだから....

 

 それから1週間。

 センパイからのメールはぱったりと来ない。

 何か糸が切れたような、索漠とした日々。

 

 まるでセンパイが卒業して、SKEからいなくなってしまったみたいじゃん。ねえ。

 

 ねえったら。

 

 うん。わかってる。

 僕は気がつかないふりをしてただけだ。

 かおたんこと大将こと松村センパイこと松村香織から、僕にメールが届くことは二度とない。

 

 おそまきながら松村香織さま。

 ご卒業おめでとうございます。

 とりあえず週プレは買っときますね。

words

   白いシャツ着よう!

   まっさらな気持ちで

   悲しいこと つらいことも

   洗濯しちゃおうぜ!

 アキバ到着17時。UDXのイルミネーションは夕闇を縁取りはじめている。

 空気は澄んでいるが、それほど冷たさは感じない。

 見上げる雑居ビル。あれはあっちゃんが立ったバルコニーだ。

 ああ、またここに来ることができた。それがどれだけ幸せなことか。

 振り返ると歯が抜けたような空き地。神田食堂があった場所だ。

 いつまでもあると思ったらいかんね。シアターも親も。

 

 抽選は12順。センターは立ち見2列くらいまで埋まっていたが、上手5列(最後列)柱2に空席を見つけて着席。

 上手とセンターがだいたい見渡せる良ポジションだ。

 よかった。前回はセンター全然見えなかったもんな。「シルエットを堪能するのも乙」などと負け惜しみ言ってたけどさ。やっぱりよく見たいよ。

 

 すぐ後ろの上手立ち最前に、ピンチケくんが3人。会話がよく聞こえる。

 「ピンチケは立ちがアンパイ」云々と自分でピンチケって言ってるんだから間違いない。

 高校の同級生なんだろうか。しきりにAKB体験や知識を披瀝し合っている。どの公演に入ったとか、自分の推しは誰だとか。栄は博多はどうだったとか。チケットはピンクながらそれなりの遍歴のある強者のようだ。

 言葉のトーンに、高揚感が伝わってくる。そうだよなあ。いつ来てもワクワクするよな。

 

 18 時30分。ウエストミンスターベルが鳴って影アナ。

 「ずんちゃんか?」後ろのピンチケくんの一人がつぶやく。

 あっぱれその言や過たず「山根涼羽でしたー」。

 おお、やるなあキミ。言われてみれば微かに西のアクセントがあったが、聞き分けやすい声じゃなかった。

 頼もしいぞ。今日日若い子はみんな坂道上ってるのかと思ったらさにあらず。こうやってちゃーんとシアターに通いつめて声だけどメンを当てる「ヤング」もいる。おっさんばっかじゃ、彼女たちも張り合いがないもんなあ。

 

 オバチャが始まれば当然最大音量のmixだ。つられておじさんもちょいと口ずさんじゃったぞ。虎火人造繊維海女人造…。

 ただうるせえ。声がでかい。でも全然不快じゃなかった。

 

 それは「てもでも」のイントロが流れ、黒須と本間が出て来た瞬間だった。

 柏木ポジに黒須、佐伯ポジには本間。

 それを見た後ろのピンチケくんの一人がぼそっと呟いた。

 「みかちぃ」。

 前席のおじさんはびっくりしたぞ。今、この場所でその名前を聞くとは、思いもよらなかった。

 佐伯美佳がパジャドラのステージを降りて10年。どう考えても、彼が直にみかちぃと会っているはずはない(僕もだけどさ)。

 

 彼がどんなつもりで「みかちぃ」と呟いたのかは分からない。

 「あのポジションはかつて『みかちぃ』と呼ばれた伝説のメンバーが立っていた場所だ」という、書誌学的・考古学的な知識に基づく感慨だったのだろうか。そういえば以前「てもでも」をやっていた内山なっきー奈月も、会ったことのない佐伯を思い起こしていたっけ。多くの人にとって(いや、限られた人かな)、今でも「てもでも」は薄倖だった佐伯美香の曲だ。

 

 ひょっとしたら後ろのピンチケくん、「てもでも」の柏木と佐伯の映像を何度も何度も見て、TeamBオリジナルの「パジャドラ」を追体験して来たのだろうか。

 かつての僕のように。

 

 アイドルとはうたかた、泡のようなもの。ほんの一握りの大スター以外は、いっとき輝いてもすぐに儚く消えてしまうのが本来の定め。

 でもここだけはこうやって記憶が次の世代に受け継がれていく。決して大きな声で語られることはないけれど、ちょいとした奇跡のようでもある。

 それはやっぱりシアターの力なんだろう。

 

 --

 

 さてステージ。

 さすがに今日は泣かなかったけど、楽しかった。

 前回いなかった16期の昇格組(黒須、長友、特に山根)が要所要所で場をコントロールしている感じ。ほんのちょっとのキャリアの差なのに、あっという間に成長していくのがAKBの醍醐味だ。そこに佐藤美波、本田、大竹、播磨らが食いついて行く。

 

 山根涼羽。秘かに「16期のや行はヤバイ」と思ってた。つまり安田叶・山内瑞葵・山根涼羽だ。その3人をまとめて見る機会はもう無いのかも知れないけれど。ずんちゃん1人でも見られたよかった。落ち着いて若い子を引っ張ってって、はじけるところははじけて。

 

 佐藤美波。前回でもそうだったけど、ホントのびのび、生き生き。同期の昇格組がリードしてくれている分、前回より自由に見えたかもしれない。

 

 本間麻衣。 全然ぽんこつじゃなかった。ぼーっと突っ立っているシーンは目に入らなかった。それどころか、長い手足を生かした綺麗な表現もそこかしこに見られた。うまくなってるじゃん明らかに。そのせいか自己紹介での声援は一番多かった。

 

 勝又彩央里。初見だったが目を引いた。AKBには珍しいべっぴんさん。こないだの「RESET」公演で、こじまこ横ちゃんと「制服レジスタンス」をやったそうな。うわっ見てえ、と思ったら後ろのピンチケくんも「ぜってー見てー」と呟いておった。

 

 小林蘭。こんな子いたっけ? 先月のパジャドラでも会ってるはずだったが、見落としていた。やっぱりセンターがほとんど見えない場所じゃダメだなあ。少々荒いがキレのあるダンス。小柄だけど、踊っていると大きく見える。まだ15歳だがステージじゃ大人びて見えた。これからが楽しみな人に会えた。だからシアターは好きさ。

 

 --

 

 ピンチケくんたちは、最後まで元気だった。

 ひとりは途中からずっとメンバーの1人に向かって愛を告白し続けていた。

 「大好きだー」って。君はオネストマンか大声ダイヤモンドか。

 シアターで恋に落ちると後を引くよ。

 ダメだよ越えちゃヤバいラインを越えちゃ。

 切ない気持ちに留めてせいぜい金を使うんだよ、とおじさんからの大きなお世話。

 それと坂道に流れるなよ。まあシアターの魔法の粉を吸っちゃったらもう戻れないか。

 

 終演後の余韻、彼らはお見送りを待ってる間「『白いシャツ』マジ神だ」って興奮してた。

 そうそう。そうだよなあ。オワコンだの不祥事だの、全部洗濯しちまえばいいんだよ、なあ。

 

 ホントは

   激しい嵐を

   力に変えろ!

水夫は嵐に夢を見る

 って言いたいところなんだが、これも不祥事なんでイヤんなっちゃう。って曲に罪無しだと思うんだが、どうよ。

 

 

 

 

 

words

ダレカニアイサレタイ

ダレカニアイサレタイ

 自分が誰よりも輝いている星であるか、または誰にも顧みられることのない無価値なごみであるか。

 その両極端が同居して、常に不安定で、ダレカニ認められたい、ダレカニ抱きしめられたい、と呪いのように己を縛り付ける。

 思春期とは多かれ少なかれ、そういう時期だった。

 

 自分を愛してくれるダレカを求めるのでは無く、自分からダレカを愛すること。

 本当はそれが魔法のカギなのだが、それに気がついた時には、たいていすでに満身創痍だ。そのケガを治していくのが、長い長い余生のはじまりだったりする。

 

 そんな思春期の女の子たち、それもかりそめにも「アイドル」と名のつくいわば「アイサレル」エリートたちの集団だもの、そりゃあいろいろあるだろうよ。

 彼女たちはあどけない顔をしていながら、とても切れ味のいいナイフを隠し持っている。

 いや、隠してる自覚も、それが切れる、という意識もなく、そもそも自分が何を手にしているのかわからないままに振り回す。

 他人や自分を傷つけてしまってから、何で血が流れているんだろう、と当惑する。

 

 ちょっと恐いけれど、それが彼女たちの魅力のひとつでさえあるし、彼女たちの傷を見届けるのも、AKBという船に乗り込んだヲタの使命だということも知っている、つもりだ。

 

 だがそれにしたって。なあ。

 どうすんだよ、これ。

 

 うん。新潟のことだよ。

 僕は憤っている。

 

 新潟のことはよくは知らない。

 だがかつてそこに一粒の種が撒かれ、芽吹き、ようやく花々が咲こうとしていることを、僕は諸先輩のレポートから知っている。多くの人たちが、アイドルなんて言葉、人生で使ったことのなかったような人たちまでが、その花々を愛で、大切にしていることを知っている。まことに言祝ぐべきことだ。

 でもその花が、ちょっとしたことで散り、枯れてしまう危ういものであることも、僕は骨身に沁みて知ってもいる。

 

 詳しいこと本当のことがわからないのに、あれこれ言うのは控えるべきなのだろうが、それでもなあ。

 

 刃物を突き立てるのは、ヲタの心臓だけにして欲しい。そのやり方を教えるのが大人の仕事だろうに。

 

 --

 

 パジャマドライブの招待状が届いた。

 

 前のご招待から1ヶ月とちょっと。

 そんなに早く呼んで貰えるとは思わなかった。

 ひょっとしたら、こういう「事件」の後だからなのかもとちょっとだけ思った。

 りっちゃんとあんにん(とスタッフ1名)が傷つけられた日のすぐ後にも、僕は呼ばれた(結局公演自体キャンセルになったが)。

 まあ100パー妄想なのだけれど、こんな時に呼ばれるってことは、僕が心臓をさらけ出すだけの「安心安全なヲタ」としてシアターの女神に認められているってことなんじゃないかしらん。

 

 うん。熱いまなざしと、小さな声援と、貧弱なフリコピだけ携えて、心臓を突き刺されに行こう。

 

 ここでついた傷は、シアターの魔法だけが癒してくれる。

 まだ会わない君たち。

 いつの日か必ず新潟にもこの心臓を持参し君たちの前に差し出すから、どうかそれまで耐えていておくれ。

 

 お願い。