master piece33 | 1年だけ先輩。(基本お山)

1年だけ先輩。(基本お山)

やま。いちご。そうぶせん。

理解した方だけしか読まないでください(笑)
ごにんに心奪われ続け、眠る身体も起き出す状態です。

脳内妄想を吐き出す場として利用しようかなと思ってます。
ご気分害されたらごめんなさい。
※主軸は21です!

※妄想のお話です。


櫻井さんが顔が割れていないのは、

顔出しをしていないからです!

二宮さんはメディアに顔を出しています!

櫻井さんはコアなファンに握手会とかでちらっと顔を出す程度!みたいなイメージです!

だいぶ前に書いた前半に一瞬出しただけの設定なのでややこしくてすみませんm(_ _)m💦

















答えが見つからないまま、とうとう引っ越しは明日となってしまった。


俺も…海の向こうへ、戻る。


智くんがこの家を解約してしまったから、戻らざるを得ない。


ザザ…と夜の海が静かに音を奏でる。


お互い恐らく東京だ。


二宮の家がどこかはわからないが、距離はさほど離れるわけではない。



だけど。



智くんと少しの間住んだこの家は。


虫が出るたび騒いだ畑は。


海の音を聞きながら眠ったこの部屋は。


お揃いで作ったこの椅子は…。



全て、過去のモノとなってしまう。



重たい足で海へ出かける。


智くんの隣で、釣竿を下ろしてた場所。


突き落とされた場所。


…初めて、好きという気持ちの上でキスした場所。


出っ張った堤防はなんだか今見るととても冷たく暗い場所に見える。


智くんがいないだけなのに。


 

 

「おっ、先生。ここにいたんか。」


笑いながら智くんが俺の隣に腰掛ける。


あの日の夜みたいに。


「…智くん…。」


「何だよシケた顔して~。ちゅーか別にレッスンおわったんだからいつ戻っても良かったのに、最後までいてくれたねぇ(笑)」


智くんが足をプラプラさせる。


「…一緒にいたかったんだよ…。」


「……そぉ。んふふ、嬉しいや。」


ふわりと笑う智くんの笑顔が、月明かりにぼんやりと浮かぶ。



「…どうして智くんはそんなに明るく生きられるの?」


俺の質問に智くんは「うーん」と考え、少ししてから笑う。


「おいら自由だからさ。好きなことして生きてんだもん、幸せだろ。」


智くんは自分を受け入れている。


何にも縛られていないことも。


愛されない…いや。


『愛されていなかった』ことも。


だから今後もそう生きてくんだと思ってる。


だとしたら俺にできることは何だろう。


二宮の言っていることはほとんど正しい。


けど…



『全てが正解』、じゃ、ない。



「智くんは」


ん?と俺を振り向く。


真剣にその目を見据える。


「…そうした方がいい、とかじゃなくて…。…本当に二宮と一緒に、行きたいの?」


ぴくりと身体が動いたのを、俺は見逃さない。


「…うん…」


小さな声は波の音でかき消されてしまいそうなほど弱弱しい。


「…嘘。あなたが望むことを選べばいいだけなんだよ…?」


「…おいらは…誰かの役に立ちたい。カズがおいらのために何年も頑張ってくれたんなら、それを受け入れたいって…ほんとに思ってるよ?

だっておいら、自由だもん。それはどこ行ったって変わんねぇよ。」


「じゃぁ…二宮のことが…好きなの?友達とかそういうんじゃなくて…一緒に生きていきたいって、そう思ってるの?」


「……それは……。」


やっぱり、自己犠牲だ。


そんなん、素直に納得できるわけがない。


多分、智くんは自分が自由に生きてると思い込んで明るく生きているんだろう。


『恵まれてる』『こうしなきゃ』『誰かの為に生きなきゃ』みたいな枷の中にいる。


不自由を感じることが罪であるかのように思っているような気がする。


「プロになるのが嫌だって、向いてないって言ってたよね。」


「……。」


智くんが目をそらし、首に手を当てる。


ほら。


俺知ってるよ。


不安な時の、あなたの癖。


智くんの手をぎゅっと手を握る。



「智くんは、黒なんかじゃない。」



罪なんて、ないんだ。


枷なんて、取っ払ってしまえばいいんだよ。


「…えっ…?」


目を大きく見開く智くんをぐいっと引っ張って、抱きしめる。


「ごめん、この前…あの部屋見ちゃったんだ。けど智くんは…誰よりも透明なんだよ。

あなたは『自由』だと言ってるけど、まだ何の色にもなってない。まだ始まってないんだ。

だから、あなたが望む道に進んでいいんだよ。」


「ちょ、何言って…」


「あなたに憧れたから、俺は透明になる夢を見たのかもしれない。」


あの夢は、智くんに出会ってから見始めた。


誰より自由に生きるあなたに


俺は憧れてた。


自分が透明だと、そう教えられて受け入れた瞬間


俺の心は一瞬で軽くなった。



そして


あなたに恋をした。



…いや、違う。


「俺は…あなたに…いや」


初めてだけど、わかる。


俺のこの感情は、紛れもなく



「あなたを──心の底から愛してる。」



この言葉を


あなたに伝えなきゃって思ったんだ。





智くんは一瞬置いてごくりと唾を飲み込み


強張った身体でドンッと突き飛ばしてきた。


「って…!」


「先生って…ほんっと…


クズだな!!


……くっ……!?


「……はっ!?何でそうなんの!?」


一瞬理解できずフリーズしちまったじゃねぇか!!


一世一代、初恋の告白してクズ呼ばわりとか前代未聞過ぎやしませんかお兄さん!?


「おいらはそんなん言ってほしいから先生に気を許してああ言ったんじゃない!」


──愛情みたいなんに無縁っちゅーか


──先生とこの前話してて、なんかいいな~って思って…


…気休めだと思ってるってこと…?


智くんがそう言ってほしいから、俺が同情して言った…って…?


そんな適当な気持ちで、こんなこと大切なことを言うとでも…!?






ものすごい中途半端なとこで終わってしまった(笑)

長いんだもん!!

どんだけかかんのよ、さくらいさん!!(お前や)