①通史
②知識整理
③通史並行用問題集
④一問一答
⑤演習問題集(センター・私大・総合問題集)
⑥中小論述
⑦論述
①通史
【参考書】
教科書
『青木裕司世界史B講義の実況中継』(語学春秋社)
『ナビゲーター世界史B』(山川出版)
『荒巻の新世界史の見取り図』(東進ブックス)
『漫画版世界の歴史』(集英社)
『教科書よりやさしい世界史B』(旺文社)
『タテ・ヨコから見る世界史』(学研)
『詳説世界史研究』(山川出版)
図説・資料集
なんだかんだ言っても、教科書が一番いい通史の参考書だと思っています。論述問題演習の際には必ず教科書を使うべきだと思います。世界史には山川・東書論争がありますが、学校で採用している方を素直に使い、余裕があればもう一方も揃えるというくらいでいいでしょう。
教科書で通史を済ませられるならそれが一番ですが、初学者にそれは酷というものです。独学で進めるには講義調で進む参考書がいいでしょう。『青木講義の実況中継』『ナビゲーター』『見取り図』が通史用参考書の定番でオススメです。
講義調の参考書でも進まない、手が出ない、という人は漫画をオススメします。歴史の主人公にスポットライトを当てるため世界史としての網羅性は低いとは思いますが、まずはざっくり全体像を掴むためと思って読んでみましょう。
『教科書よりやさしい』も定番3冊に手が出ないという人にオススメです。ただ1冊で通史を解説し、なおかつ教科書よりやさしい記述ですから、網羅性は劣るでしょう。あとで教科書・授業や、定番3冊で補完しましょう。
『タテヨコ』は『タテから見る』が通史向きでしょう。『ヨコから見る』は同時代史の確認に使える参考書です。あまりヨコの視点の世界史参考書を見ないので、持っておいてもいいでしょう。
『詳説世界史研究』は教科書の詳しい版のようなものです。持っていなくても不利益はさしてないでしょうが、知的好奇心を満たしたい、さらなる知識がほしいという人は持っていてもいいかもしれません。
また、図説・資料集を必ず持っておきましょう。学校から配られるものが必ずあると思うのでそれを利用しましょう。絶対に持っていてください!
②知識整理
【参考書】
『世界史の完全整理』(山川出版)
『流れがわかる各国別・地域別世界史Bの整理』(山川出版)
『世界史総整理』(駿台文庫)
授業プリントの非常によくまとまったバージョンのような参考書がこれらです。
注意してほしいのが、決してこれで通史の勉強をしてほしくないということです。
通史を終えた後や演習の際に知識を整理するための補助教材として使いましょう。
『完全整理』は教科書の順、『各国別・地域別』は国別にまとめています。
『世界史総整理』も国別・地域別ですが、現代史だけ現代という時間軸でまとめています。
③通史並行用問題集
【問題集】
『時代と流れで覚える!世界史B用語』(文英堂)
『受験スイッチが入る世界史B基礎づくり』(旺文社)
『はじめる世界史要点&演習』(Z会出版)
『世界史100テーマ書き込み問題集』(駿台文庫)
学校のワークのような問題集がこの段階の問題集です。
図表などで基本事項を確認したあとに、穴埋め問題等で解きながら知識を確認するという構成です。
一番オススメなのは『時代と流れで覚える』です。各単元前半のまとめに図表が多いからです。
『基礎づくり』は問題数が気持ち少ないような…
『はじめる』は前半の授業プリントのようなまとめを赤シートで隠して使えば穴埋め形式と同じ効果がありそうですが、純粋な問題形式の問題数が少ない気がします。
『100テーマ書き込み』は図表でのまとめが、まさに表という感じで、単純な語句のまとめには向いていると思うのですが、初学段階で通史と並行するなら『時代と流れで覚える』の方がいいのかな…という感じ。
どれを使っても大差ないとは思いますが…
④一問一答
【問題集】
『山川一問一答世界史』(山川出版)
『センター攻略よくでる一問一答世界史』(山川出版)
『世界史B一問一答完全版2nd edition』(東進ブックス)
『入試に出る世界史B一問一答』(Z会出版)
『山川』『よくでる』はクイズ形式、『東進一問一答』『入試に出る』は穴埋め形式という違いはありますが、どれでもいいのではないでしょうか。
使い方としては、単語帳のように、寝る前や空き時間でコツコツやっていくのがいいと思います。
(ところで『よくでる』が改訂されて「センター攻略」と書籍名に入りましたが、あれってセンターを想定した一問一答だったんですね笑。はっきりしなかったんでありがたい名称の変更です)
⑤演習問題集(センター・私大・総合問題集)
【問題集】
『センター試験への道世界史問題と解説』(山川出版)
『短期攻略センター世界史B』(駿台文庫)
『世界史B標準問題精講』(旺文社)
『実力をつける世界史100題』(Z会出版)
『体系世界史』(教学社)
『関東難関私大世界史問題集』(山川出版)
『徹底攻略GMARCHの世界史』(駿台文庫)
『関関同立入試対策用世界史問題集』(山川出版)
『関関同立大世界史』(河合出版)
『慶應大世界史』(河合出版)
『早稲田大世界史』(河合出版)
『センター試験への道』『短期攻略』はそれぞれ単元別・テーマ別にセンター形式の問題をまとめています。形式はセンターですが、リード文がない問題があって本番とは違うので、そこは注意。
総合問題集としては『標問』『実力をつける』『体系世界史』が挙げられますが、どれもそこそこ難しめのはずです。一問一答等での基礎知識の確認を並行しましょう。
志望校・志望大学群が決まっているなら『関東難関私大』『GMARCH』『関関同立』『慶應』『早稲田』などの対象を絞った問題集を使うのもいいでしょう。
⑥中小論述
【問題集】
『世界史論述練習帳new別冊60字』(パレード)
『世界史B論述問題が面白いほど解ける本』(中経出版)
『60字』も『面白いほど』も、各年代の各事項を網羅的に扱った中小論述です。
中小論述は形式としては東大世界史第2問なので東大の過去問を使おうという人もいるかもしれませんが、ストックを作るための段階なので、なるべく網羅的なものを使いましょう。
国立志望で本格的な論述対策がある人は『60字』を、私大志望・国公立志望で短めの論述問題が出る人は『面白いほど』を、それぞれ使うといいと思います。
⑦論述
【参考書】
『世界史論述練習帳new』(パレード)
【問題集】
『世界史B論述問題が面白いほど解ける本』(中経出版)
『判る!解ける!書ける!世界史論述』(河合出版)
『みるみる論述力がつく世界史』(山川出版)
『世界史論述問題集45か条の論題』(駿台文庫)
『テーマ別東大世界史論述問題集』(駿台文庫)
『論述練習帳』は出題パターン別に論述問題をまとめ、その解法を学べる唯一と言っていい参考書です。全問解かなくてもいいですから、出題パターンごとの答え方のポイントには触れておくべきです。解答を書く際の意識が大きく変わってくると思います。
『面白いほど』も、大々的にではないですが、解法を扱っています。
他の論述問題集のほとんどは各時代の網羅的な問題集になります。
『判る!解ける!書ける!』が最も時代の網羅性が高いかなという気がします。練習問題は解説がないので例題だけやればいいと思います。それでも問題数は十分でしょう。
『みるみる』は、ダメな答案例から入り、設問に関わる知識を再確認した上で、答案例を矯正するような形で解説を加えていく構成です。『詳説世界史論述問題集』(山川出版)の後継的な位置づけだと思いますが、『詳説論述問題集』の方はもう絶版になっちゃったんですかね?山川出版のHPでは、載ってはいるけど在庫切れで買えないことになってましたが…
『45か条の論題』は問題数が少ないので網羅性に欠けるかもしれませんが、少ない問題数に絞ったぶん重要事項の凝縮度は高いはずです。筑波大の形式に近いと思うので、筑波大志望の人は特に使ってみてもいいでしょう。
『テーマ別東大世界史』は問題が扱うテーマごとにまとめた問題集です。東大世界史と銘打っているので問題はすべて東大入試ですが、東大以外の受験生にももちろん使えます。(個人的には、テーマごとにまとめた論述問題集はもっとあってもいいと思うんですよね)