グリリア・ウエタケ(六本木)
鯛の昆布〆
次に開かれるホームパーティー……
通称「美味いもん食おうね会」(略して「B食会」)の日程も決まり、
うちのお抱えシェフとシミュレーション。
今日は、食通としておなじみ、マッキー牧元さんが、
30年かけてやっと辿り着いたという、
最強の鍋、野菜と豚のしゃぶしゃぶを試す。
ポイントは、信用できる肉屋を見つけ、
なるべく薄くスライスしてもらうこと。
(頼めばだいだいやってくれる)
同じ肉でも、売り場にパックされて並んでるものより鮮度が違う。
美味いのだ。
ってことで、いろいろ無理言える、
「信濃屋」のおじちゃんにリクエスト。
今日のは新潟のもち豚。
マッキーさん流の「タレ」がちょっと変わっていて、
ポン酢は使わない。
醤油と米酢を4:1の割り合いで調合。
そこへ、おろしニンニクを溶かしながら、
千切りにした長ネギと、
豚をしゃぶしゃぶし、ちょっとつけて食べる。
激うま!
長ネギと豚、そしてニンニクが、こんなに合うなんて。
笑えてくるぐらい美味い。
もう1種類、同じタレに、ニンニクの代わりに、
柚子胡椒を溶かすバージョンも用意。
夏に行った湯布院名物、
亀の井別荘で買った「鍵屋」の柚子胡椒を使う。
これまたピリっとして、美味い。
さすが、30年かけて辿り着いた鍋って感じ!
さらに、さらに、賛否両論・笠原さんに教えてもらった
「鯛の昆布〆と白菜のサラダ」を試す。
鯛の昆布〆、意外と簡単。
自宅で、寿司屋の味が楽しめる。
さらにさらにさらに、笠原さんに電話し、
ブリスモークも教えてもらい、
フライパンと桜チップで実験。
これまた簡単。
初めてなのに、全てが、ものすごくうまくいった。
よし、これを今度のホームパーティーで出そう!
お越しの予定の方は、お楽しみに(笑)
J-WAVE 出演
今日という日は、
今年の春、「FooDictionary」という、
酉玉(恵比寿)
ラ・ターブル・ド・コンマ
朝から「FooDictionary」 の収録で神楽坂のスタジオへ。
テーマは「ほうれん草」。
ほうれん草にこだわるシェフ、「ラ・ターブル・ド・コンマ」の小峰シェフがゲスト。
かつて神戸「アランシャペル」で腕を振るった、
野菜使いの達人。
ほうれん草も、りんご同様、
最近は、生で食べるための改良がされていて
店に並んでるのは交配もの。
本当に美味しいほうれん草は、
東洋種ってやつ。
最も違いが出るおひたしで、
3種類食べ比べ。
ぜんぜん違う。
東洋種(生産者・中さんのほうれん草)は、
ものすごい、甘いのだ。
ほうれん草が甘いなんて思ったの初めて。
そんな、ほうれん草をメインにした料理を
小峰シェフはどう作り上げるのか?
なんと小峰シェフ、
カルボナーラにするという。
パスタを使うと思いきや、
ほうれん草自体をパスタ代わりに、
カルボナーラソースでほうれん草を包み込んだ。
びっくりするほど、美味い。
美味いだけっでなく、
ほうれん草のパワーを、ぐっと前に押し出すことに成功している。
(写真)
今度お店に行って、小峰シェフの野菜のフルコースをいただきたい。
終わってから「青家」 にて、スタッフと忘年会。
山本益博さんと食事すると、
いつも「マスヒロのヒロは博学の博」を実感する。
イチローの話や落語の話、
はては神や仏の話など、
まるで講演を聞いてるように面白い。
思えば僕が上京して、はじめて買った食にまつわる本は、
益博さんの本だった。
いわば憧れの存在。
そんな益博さんとお仕事できるようになった2006年は、
実に「食」にまつわる出会いが増えた一年だった。
そしてそんな益博さんから得た薀蓄が、
かなり生かされた特番がいよいよ明日オンエアなので、
お楽しみに。
しかし今日もよく食べた。
腹のぜい肉がやばい。
しかし僕のぜい肉は、いわば「美味いもの」のかたまり。
食ったら甘いかも(笑)
★お知らせ★
明日、木曜夜9時~「食ツウの星」NTV系にてオンエア
萬来園(大井町)
きたむら(西麻布)
最近、やたら、「美味い店おしえて」系の電話やメールが来る。
先日も、
かつて試合で知り合った女子から電話が入り、
「今、○○と西麻布にいるんだけど…」 「飲みに来ない?」
って誘われるかと思ったら
「日本酒がいろいろある店、知らない?」だって(笑)
昨日は、
「忘年会やりたいんだけど、個室があって、安くて美味い店、教えて」
「グルメな女子を口説きたいんだけど、その子が知らなそうな美味い店、ないかな?」
だって(笑)
「知らないよ!」
と言いたいところだが、期待を裏切れず、
必死で考えながら携帯メモリーを探り、
教えてあげ、
ときには予約までしてあげる自分がいる。
俺は誰なんだ(笑)
そして今日ついに、自分がやってもない番組のDから電話が入り、
「○○って番組で、今度、こういうテーマでやるんですけど、
○○が美味い店知りませんか?」だって。
「リサーチャーいないの?」
「いやあ、いるんですけど、なんか当てになんたくて。
Bさんの推薦です、っていうとプレゼンが通るんですよね」だって。
ちょっと気分が良かったので、
「しょうがないなあ、○○君だけだよ」
と教えてあげた。
隠れてHさせちゃうヘルス嬢気分で(笑)
で、そんな今日この頃。
このお鮨屋さんも、いわば、人に教えたくない店。
マンション鮨。
って言いながら、人に教えてもらった店。
なんだそれ(笑)
めちゃめちゃ落ち着く。
シャンパンもワインも、日本酒も、置いてある品種にセンスがある。
そして鮨はすべて美味い。
仕事もしてる。
特に、写真の「〆サバ」にはやられた。
ご主人いわく、今が最も美味いらしい。
2時間塩につけ、10分酢につけて〆てあるらしい。
そして、見てのとおり、煮きりがかかってるのがポイント。
絶妙なサバの脂こさと、しめたさわやかさ、煮きりのトロっと甘いタレがものすごい合う。
人に教えたくない。でもそんな店こそ自慢しがいあるので、
つい言ってしまう。
「あんま人に言わないでね」って。
ブログに書いてんのに(笑)
香箱蟹のパスタ
香箱蟹。
といってもズワイ蟹のこと。
ズワイ蟹って、ふだん食べてるのはオス。でかい。
でもこの時期(11~1月まで)のみ、メスが食べることが出来る。
解禁。
解禁って言葉に、僕は弱い(笑)
会員制とか、知る人ぞ知るとか、隠れ家とか、期間限定とか、
大好き。
知り合いからそんな特別な蟹が、山ほど送られてきて、
今日はさすがに蒸し蟹は食べ飽きたので、
(ぜいたくな話だ)我が家のお抱えシェフを夜中にたたき起こし、(またかよ。笑)
今度はパスタにしてもらう。
今日の香箱も、ものすごい大量の卵を抱えている。
お抱えシェフ、最近、腕あげてる(笑)。
蟹と格闘しながら、身を丁寧にほじくり出し、
蟹味噌や卵をトマトソースにまぜ、
何とか完成。
見るからに美味そう。
美味い。美味すぎ。なんだこれは。
「アロマフレスカ」の渡り蟹のリングイネより美味いかも(笑)
でもちょっとだけ生臭い。
そこで僕の提案。
「なんかハーブとかない?」
あった。
レモングラス。
これをちぎって入れる。
さらに黒コショウをガリガリ。
と、臭みが消え、蟹の旨味と良い香りだけが前に出た。
やるじゃん、俺(笑)
そう、素材の良さを前に出すのが、
料理人の腕って益博氏も言ってたな。
あと三ツ星のロブションさんも言ってたぞ。
「キノコをキノコ以下にも以上にもするな」と。
良い言葉だ。
ここでてウンチク。
外側のぷつぷつを外子と言い、
内側のオレンジ色の部分(未熟卵の卵巣)を内子と言う。
細長く伸びた若い小枝のことを「スワエ」といい、
脚がその形に似てるから
「スワエ蟹」と呼ばれたのが語源。
山陰地方では「松葉蟹」、
丹後半島では「間人(たいざ)蟹」、
北陸では「越前蟹」
秋田地方では「タラバ蟹」と呼んでいる。
だって。
なるほど
え!ちょっと待て!秋田地方。
タラバ蟹じゃないし(笑)
ちなみにタラバ蟹の語源は
鱈(タラ)の漁をしてる場所で執れたからタラバ。
ってことは、ありえない話でもないのか。
ズワイが鱈の漁場で獲れたら仕方ない(笑)
もちろんこれらは
いずれもオスに対する呼名で、
メスは山陰で「せこ蟹」、
北陸で「せいこ蟹」「香箱蟹」
などと呼んで区別している。
そんな、ウンチクたっぷりな香箱蟹。
パスタにしたら、めちゃめちゃ美味いよ。
そして、ウンチクの数だけ、
食卓は盛り上がる。
蟹を食べると無口になる。って言うけど、
今日は違った。
……以上、我が家の蟹道楽3日目でした。(笑)
★お知らせ★
園山真希絵・著「外食の教科書」
面白いです。
うちの店「ナムサオ」も載ってます。