尹式八卦掌伝承~日々是練拳~

尹式八卦掌伝承~日々是練拳~

尹式八卦掌の紹介、練功記。

【指導内容】基本姿勢・走圏・転掌・用法など

 

熊本から学習に来られました。

 

古武術を深く学んだ方でここ数年は特に「兵器」にこだわり学習を進めていましたが、様々な『尹式八卦掌』独自の「兵器」を学習して行く中で『尹式八卦掌』の「基礎基本の不足」を痛感されたようです。

 

ですので当面「兵器」の練功は止め、「基本姿勢・走圏・転掌」を中心に「用法」を織り交ぜながら指導。

 

形や姿勢、動作の修正、指導はもちろんですが「頭を変えて行くこと」がとても重要。

 

例えば、彼は古武術を深く修行されていますが格闘技の経験はありません。

しかし、無意識にテレビなどで観た格闘技の影響を受けてしまっており、そのイメージで行うことが『尹式八卦掌』の習得を妨げています。

 

これは一例ですが、そのようなことを一つ一つ確認、解消しながら「『尹式八卦掌』と言う中国の伝統武術とはどう言う武術であるか?」を改めて理解してもらい、基礎基本から一つ一つ積み上げてもらい指導を終えました。

 

「頭でやるべきことを理解し、体でそれが表現出来れば正しく積み重ねて行くことが出来ます。」

自宅での練功時間も増えたことで着実に成果が現れ、良い自主練功が出来ています。

この調子で更なるレベルアップを目指し日々練功を積み重ねて下さい。

 

転掌を指導する王尚智師父

【指導内容】基本姿勢・走圏・単練・対練・吸化掌・散手・擒拿・兵器・用法など

 

「身法・整勁」をテーマに『尹式八卦掌』全般を指導。

立ち姿から変わって来ており、自主練功の成果が伺えます。

 

まずは「基本姿勢」。

続いて「走圏」。

 

私からは観えますが本人は気づかないもの、ことを気づかせるため「対練・吸化掌・擒拿・散手」などの対人練習を徹底指導。

 

「身法・整勁」を遣った技、「身法・整勁」がない技の違いが体感出来たことでしょう。

 

最後に「兵器」。

徒手の武術、格闘技しか経験のない彼がその経験や自分の考えで『尹式八卦掌』の「兵器」の形を学び遣っても『尹式八卦掌』の形を使った我流にしかなり得ません。

 

それらを実感してもらいながら白紙になり「兵器」に取り組んでもらい指導を終えました。

 

感性を磨き、理解力を上げ、しっかり指導内容を受け取れるよう日々練功を重ねて下さい。

 

対練を指導する王尚智師父

【指導内容】基本姿勢・走圏・転掌・単練・対練・吸化掌・擒拿・散手・推托掌・帯領掌・炮錘・七星干・用法など

 

「身法・整勁」をテーマに『尹式八卦掌』全般を指導。

 

基礎基本からやり直し、心身共にステップアップした彼が更なるステップアップを目指すには

「今までとは違う視点を持ち、体を変えて行くことが必要。」

 

苦練のかいあり、ようやくそのための練功に入れる段階になりました。

 

形や動作は一見今までと変わりません。

しかし、取り組む内容は今までと全く異なっています。

 

「体を『尹式八卦掌之体』に変えるとはこう言うことなのか。。。」と、頭と体で理解出来たと思います。

 

この辛く地味な練功をどこまでやり込めるかがステップアップの鍵を握ります。

今まで以上に丁寧な練功を積み重ねて下さい。

 

対練を指導する王尚智師父

【指導内容】基本姿勢・走圏・転掌・単練・推托掌・七星干・用法など

 

「基本姿勢・走圏」を中心に『尹式八卦掌』全般を指導。

 

1番学習が進んでおり『尹式八卦掌』で実戦力を身につけた彼が基礎基本からやり直すことで「動きの質」が変わって来ました。

更に質を高めるべく久しぶりに「転掌」を始め「推托掌・七星干」と進みました。

 

当然これらは以前に学習しておりますが、その時のことを思い出しながら進んでしまったのでは

「無意識に昔のレベルに合わせてしまいレベルダウンしてしまいます。」

ですから「新しいものを学習する」気持ちで一から丁寧に取り組んでもらいました。

 

理解力も上がり、以前は伝わりに辛かったことも随分伝わりやすくなりました。

 

「基本姿勢・走圏」で出来ていたことが「套路」や「兵器」になると出来ないのは何故なのか?

 

その他にも出て来た様々な課題にしっかり取り組み、更なるレベルアップを目指し毎回練功を積み重ねて下さい。

 

推托掌を指導する王尚智師父

【指導内容】基本姿勢・走圏・単練・対練・吸化掌・擒拿・散手・兵器・用法など

 

まずは「基本姿勢・走圏」の姿勢、要求、動作などを確認、修正、指導。

形が整って来たので「擒拿・対練・吸化掌・散手」などの対人練習に入りました。

 

1人の練功では見えにくい課題が相手がいると明確に見えて来ます。

「力の出し方の正否。」

「要求の意義。」

「身法の有無。」など。

 

具体的な課題を頭と体で理解してもらってから最後に「兵器」を指導。

かなり「手の内」が柔らかくなり、「兵器」に重心を取られなくなりつつあります。

 

今回は今まで自覚出来なかった課題を自覚し、ステップアップのきっかけを掴んだようです。

焦ることなく正しい練功をコツコツと積み重ねて下さい。

 

吸化掌を指導する王尚智師父

【指導内容】基本姿勢・走圏・単練・対練・吸化掌・散手・擒拿・兵器・用法など

 

まずは「基本姿勢・走圏・単練」などの単人練習で姿勢、動作を念入りに指導。

そして、その成果を「擒拿・散手・吸化掌・対練」などの対人練習で確認。

姿勢、動作共に随分と良くなっていますが、残念ながらまだ「エンジン部分」の体感、出力が弱くその分手足に頼ってしまっています。

それを踏まえて再び「基本姿勢・走圏・単練」を丁寧に積み重ねてもらい、最後に「兵器」でその成果を確認し指導を終えました。

 

今回、また多くの課題を理解、体感出来たと思います。

理解、体感出来たらあとはそれらと真摯に向き合いクリアして行くだけ。

自分と対話しながら妥協することなく厳しい練功を積み重ねて下さい。

 

吸化掌を指導する王尚智師父

【指導内容】基本姿勢・走圏・単練・擒拿・散手・吸化掌・兵器・用法など

 

まずは「基本姿勢・走圏」を徹底修正、指導。

 

その上で「なぜこのような動作、姿勢を要求されるのか?」を「擒拿・散手・吸化掌」などの対人練習、また「兵器」の練功を通じて「動作、姿勢の効能」を示すことで頭と体での理解、体得を促しました。

 

また、正確で丁寧な練功を積み重ねる中で「形や動作は作るものでなく、要求を守って練功して行くことで出来上がって来るものである」ことを理解し始めていると思います。

 

だいぶ力みが取れ、動きの質も上がって来ていますが「エンジン部分」を体得出来なければその状態で動くことが出来ません。

更に工夫、苦練を重ね「エンジン部分」を体感、強化して下さい。

 

散手を指導する王尚智師父

【指導内容】基本姿勢・走圏・転掌・炮錘・用法など

 

「基本姿勢・走圏」を中心に『尹式八卦掌』全般を指導。

 

指導の間隔が空いてしまったため「基本姿勢」が崩れてしまっており、時間を掛けて修正、指導。

 

彼の「基本姿勢」の功夫は中々のものですが、動いたとたんに大幅にレベルダウンしてしまいます。

 

ですので、そこを改善して行くため「炮錘」の一動作を抜き出し動きの中で、また「用法」を示すことで「基本姿勢」のより深い理解を促しました。

 

続いて「走圏」。

「『尹式八卦掌』は「歩の武術」であり、歩がダメなら全てダメと言っても過言ではありません。」

 

また、彼の課題である「動くとレベルが下がる」のは「走圏」の功夫不足、理解不足であり、彼の課題を解消し「基本姿勢」の功夫を生かすため「走圏」にひたすら取り組んでもらいました。

 

そうして練功を続ける中で、時に質疑を交えながら勘違いや理解不足を正し、頭と体を変えながら「走圏」を多角的に指導。

 

このように丁寧な練功を重ねて行く中、彼の動きが明らかに変わって来たので「転掌」に進み、指導を終えました。

 

今の段階で数の大小や時間の長短は関係ありません。

「違うことをいくら繰り返しても違うものが出来上がるだけだからです。」

やりづらくても『尹式八卦掌』の要求に従って練功し、正しいものを積み重ね着実な功夫を身につけて下さい。

 

走圏を指導する王尚智師父