第2回東大オープン 国語第1問(1)を再考してみました。 | 東大国語で高得点を目指すブログ

東大国語で高得点を目指すブログ

東大現代文の過去問20年分の私の解答をこのブログに保存していく予定。
「解答例」は著作権フリーのため、どなたでもご自由にお使いください。
ただし、本ブログの模範解答例以外の文章や写真画像の著作権は私に帰属します。くれぐれもご注意を。(現在休止中)


この問題、Twitterでちょっとした話題になってるみたいで、
面白そうだと思ったので自分なりに復習も兼ねて再考することにしました。

「不安の空間と化した大都市」とはどういうことか、を説明する問題です。



この問題みたいに、名詞が文末に来る問題の類題として、真っ先に思い浮かぶのが、東大の2011年の第1問(評論)の(1)の問題です。
(この2011年の評論(1)は、そもそも主語を確定させるのが難しく、注意すべき落とし穴も多々あり、相当平均点が低い問題だっただろうと個人的に予想しています。ただ、色んな論点を含んだ演習価値の高い良問でもあるなと感じています。)

私なりにはこの種の問題は【名詞句を名詞節に変換する力をみる問題】と解釈しています。
(※名詞句と名詞節の違いは、実は私も厳密にわかってるかどうか自信がないですが、一応 SとVのうち少なくとも1つが欠けている名詞のカタマリを、ここでは便宜上「名詞句」と定義することにします。)


つまり、構文としては、
傍線部「aと化した大都市」
⇨解答:「近代の大都市は、a1でa2でa3 な都市経験に基づく空間と化したこと。」(※a≒ a1, a2, a3 )

、となるように「主語」と「動詞」が反映された解答作りを私はテンプレ化しています。


特に大きな論点になってくるのが「主語」として何を補うか、という点だと思いますが、
私みたいに「近代の大都市は〜」と、傍線部の文末をそのまま主語に持ってくるのもアリだと思うし、
河合塾のように「私達が」を主語にするのもアリだと思います。
(河合塾はその「私達が」の部分を省略してるから、少しわかりにくいけど。)


ただ、私の解答は「近代の大都市はa1でa2でa3でa4でa5でa6 な都市経験に基づく空間と化したこと」みたいに、
異常とも言えるほど、形容詞(=a1〜a6)を並べまくった長い解答になってしまい、少し不恰好になってしまいました。

これは、河合塾がa1〜a6のどれとどれを模範解答に入れてくるか試験中に皆目見当がつかなかったので、仕方なく全部並べた結果です。
ただ、東大本試だと「ああ、これはa2とa3とa5 を解答要素に入れればいいんだな。」と明確に判断がつくことが多いので、本試で80字を超えるような長大な解答になるケースは、私の場合はむしろあまり無いです。


(ところで、東大オープンの評論の(2)の方の模範解答は、主語らしき主語が見当たらないけど、文章としてあれで大丈夫なんだろうか?)





偉そうなことを色々と述べてしまって申し訳ないですが、
私とて以上に述べたことは、単なる個人の「一仮説」に過ぎないので、あまり過度に鵜呑みにしないでくださいね笑

出題者や採点者以外の人は、先生だろうが生徒だろうが高1高2だろうが高3だろうが、みんな平等な立場だと思っています。

正解らしきことはあっても、正解だと100%断言できることなんて、滅多にないですし。
それでも「これは99%ぐらいは正しいとみなしていいだろう」みたいな抽象的な法則を自分なりに見つけて他の事例に具体的に適用していくのも、それはそれで数少ない楽しい作業だなあと最近思っています。



「いや、お前は言うほど現代文得意でもないし、そんな駄文を書いてる暇があったら、日本史と地理と古文漢文をやれよ!」って、ツッコミが聞こえてきそうな気がしたので、
ごもっともでおっしゃる通りな指摘であります。急ぎ勉強に戻ります。お騒がせしてすみませんでした(>_<)