戯言騙り -2ページ目

戯言騙り

ひとり言おきば
※コメントは承認制となっております。ご了承ください。

「秘密? んだよそれ」
俺の一言に相好を崩した。秘密、以上に表現できる言葉がこの場合はない。
「俺に言えないことがあるってのか?」
「それくらいある」
突き放すようにぼそりと呟いたところで、全く意に介さない。
「ケチ」
なんとでも言え。
「中坊じゃねんだから。それくらいいーだろ?
 あ、じゃあ俺が言うから、お前も言えよな!これでどうだ」
「意味がわからない」
何処が等価交換なんだ。
そう言えるってことがどういうことか。俺は内心多少凹んでる。
分かってる。可能性が微塵もないこと、分かっているんだ。
「よっしゃ俺言うからな。覚悟しとけよ、俺が言うんだからお前も言えよ」
言わないって。言うなって。
幻想が現実になるから。分かってたことが事実になるから。

「言うぞー、俺はな、


お前」



は?


耳を疑う間に、お前は駈け出して、面喰っている間に、振り返って笑う。
「どーだ、びびったろ!」
呵々大笑するお前は俺をからかっているのか、本気で言っているのか。

「……まじかよ」
口元から漏れた本音はお前に届くはずがなくて、それでもお前は太陽を背にきゃらきゃらと笑っているから。

俺は本気なんだぞ、って言ってやりたくなる。
俺がお前のことをどう思っているか、ぶちまけてやりたくなるよ。


お前のことが好きなんだ、って。
「花物語」視聴。
今悩んでいたことと阿良々木先輩が言うことがどちらのシーンでもリンクしていて泣いてしまった。
(若干のネタバレ含)

自分のことは誰かの言葉ではなくて自分として決めること。悩んでいることは時間が解決してくれるかもしれないけれど、今悩んでいる自分は確かに困っていること。(それを見て困っている人が居るかもしれないこと。)だったら、その悩みに向かうのか時間に解決して貰うのかも、自分で選んで決めることなのだろう。惰性ではなく、決断として。

そんな感じたこととは別に、阿良々木先輩髪伸びましたね! 化物語シリーズは時間経過で髪型変わる人多いけど、あの姿(と車を運転してる姿)は「おおうっ」ってなりました。でも元気そうで、お変わりなくて、よかったです。

駿河みたいに私はもう真っ正面から青春ができる年齢ではないけれど、何かに青春のように向き合って、大変なことをすることはいつだってできること、することだと思います。
選びます。


学生だった頃と変わらず、西尾維新先生の著作は私にイマジネーションと気づきと道標を与えてくれます。月日の経過は着実なものですが、変わってもあり続けてくれる存在だってあるものです。そしてその半分は、大切にできうる限りの時間、大切にして生きていきたいものです。
「風に舞いあがるビニールシート/森絵都」読了。

綺麗じゃないのが当たり前で、目の前にはいつも困難があって、それでもその時その時を真摯に誠実に生きていくことが大切なのだろうと。
今ばかりを見て歩くことはあるべき姿ではないのだろうけど、今を見て歩かなければその先の姿はないのだろうと。
もっと真摯に、逃げ続けず生きていかなければいけないと。感じることができた一冊でした。


先を考えて生きることが苦手で、今を一所懸命に生きることが報いることになるだろうと定義していたこともあったけれど。
そう言うのならば、それをしっかりやりきらなければ、生きていることに報いられていないだろうと。
逃げたいオーラが出ていようと、心は逃げたいと思っていたとしても、先ず行動は逃げずに続けなければと思いました。
一度向かってから、本当に心も体も逃げたいと思っているのか、惰性で逃げているのか、考えるべきだと思いました。