トンデモ・シネマの開祖 -2ページ目

トンデモ・シネマの開祖

トンデモ・シネマな日々を綴る

なんかスゴイ数のレビューを頂きました。

宣伝もあまり出来ず、観た人はそんなに多くもなく、スタートした劇場公開でしたが、減るどころか日を増す度に人が増えるという逆転現象。

しかも一週間で7回だけの上映で、この人気に正直、驚いています。

本当にありがとうございます。


アンチの皆さんも歯軋りして、あっちこっちに悪いレビュー書こうとするでしょうが、この映画の場合、観てないと分からない仕掛けが色々あり、観てくれたお客様もそれを察してネタバレしてません。


ですので、是非、観にきてください。

次は新世界の日劇シネマで5月19日20日に上映です。


ブログは15枚しか画像が載せれないので2回に分けて紹介。

他に見落としていたら、すいません。


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最後に予告編


『THE GOOD COP/グッド・コップ』



他の人のレビューを読むと判で押したように「良い脚本なのに打ち切りが残念。良いコメディなのに」と書いてある。
一見そう見えるが、果たしてそうなのか?
脚本は確かにプロらしい仕事と言える。
ドラマ部分の書き込みが多く、事件そのものの意外性が置き去りになるほどだ。
その為、コメディと認識させられるが、コメディとしては面白いとは言えない。
ライト・サスペンスぐらいだろう。

主役は真面目な刑事とムショ上がりの元刑事の父親。
途中、幾分かはブレるが基本はこの設定は重視。
此処で脚本家の苦悩が見える。
主役の真面目な刑事は基本、真面目すぎて面白くない。
どちらかというとワキ役だ。
実際、そういう回もある。
しかし父親は昭和親父というより、小物のチンピラという印象だ。
彼らの演技部分については、後で語る。

この二人が軸なので、当然、話は二人の差異に向けられる。
処が分かち合う事がない二人の話は永延に横ばいである。

しかもコレが大予算のネトフリなので、少々地味に見える。
そこでコメディタッチで落とし所を見つけた様にしか見えない。

スタッフは「名探偵モンク」のチームだというのでかなり期待したが、正直言って、ガッカリだ。

つまり、モンクの様な、非現実的とも言える特殊な能力の名探偵をリアリティを持ってコメディに出来たのは、俳優の力によるモノだ。
コレと同じ例としては、ピーター・セラーズのクルーゾー警部が活躍する「ピンク・パンサー」が良い例だ。
絶対に存在しないであろう名探偵を役者に細やかな演技でリアリティを持たせる事が出来れば、それは間違いなく、伝説になる。

しかし、その為には演技力以上の個性や演出が求められ、現在の段取り重視のドラマでは難しい部分もある。

そういう点では、視覚的には「ピンク・パンサー5」のスレイ警部を思わせるジョシュ・グローバンの意気込みは期待させるモノであった。
しかし元々俳優でなく歌手の彼には荷が重過ぎたかもしれない。
演技は普通なら満点だ。
しかし、このドラマでは200点を求められるのだ。

さらに父親役を演じたトニー・ダンザはベテラン中のベテラン。
彼は300点の演技をした。
つまりやり過ぎて、全く好感が持てないのだ。

本来なら足して200点だが、このドラマでは100点だ。
結果、なんとなく面白いけど、なくても気にならないレベルである。

その上、予算が掛かっているらしくテレビドラマとは桁外れのセットや照明、撮影はネトフリの負担になったらしく、第一シーズンで終了となった。

実に惜しいシリーズだ。



『例の動画』 つまり『自殺動画』を観て、トラウマ になった人もいるだろうが、

反対に、あんなにキレイにあっさり死ねるなら自殺を考えようと思った者もいるだろう。
しかし、それは映像マジック。

つまり嘘だ。

確かにあの映像はドンという音で終わっているが、実際はその後も生きている。



人は簡単には死なない。屋上から飛び降りても、大抵、足から落ちる。

先に骨折し、内部出血がはじまり、足、腕、腹部、顔、全てに血が流れ出し、パンパンに膨らみ別人のようになる。
岡田有希子さんが自殺した際、顔をよく見慣れていた梨元レポーターでさえ、

マネージャーと見間違えるほどだった。(ちょっとマネージャーに失礼)



しかも、その後も死ぬまで、まだ少しの間、悶え苦しむ。

地面を這いずりながら、行動を後悔する事になる。アドレナリンが出て、

時間は止まったようになるが、苦しみはその分長く続く。


それが終わった時、初めて死が待ち受けている。

その時、一緒に飛び降りたもう一人の姿を見てどう思っただろう?



あの動画は配信されたと聞いた。
おそらくそうなると動機は誰かを恨み、見せる為だろう。

しかし、本当にその動画を観て後悔しているだろうか?

一時的には後悔するだろう。
しかし、一生ではない。早い人なら2週間ぐらいで立ち直る。


相手を恨んではいけない。何の意味もない事だから。



死は何の解決法にもならない、自殺は悪魔の誘惑。
麻薬と同じで快楽と、それ以上の恐怖を提供するだけだ。


解決法はアナタの心の中にある。
苦しみは醜いが、解決しようとする精神は間違いなく美しい。


生きるべき人間は死にゆく人間より輝くものだ。

 

「ダイ・ハート」



タイトルからしてふざけているが、内容は正統派コメディ。


ケヴィン・ハート(本人役)はアクション・スターの相棒役でコミカルな演技で人気が出たが、本人は不満だった。

しかし、そこに巨匠監督からアクション映画の主役に抜擢される。


願っても叶わない大チャンスに、すぐに承諾するが、その為にアクション合宿で鬼教官によって猛特訓をウケる事になった。


しかし、この鬼教官がメチャクチャ。

ケヴィンには当たりが強いが、女の子にはエコひいきする。

しかも、何か秘密を隠している?


果たして、その秘密とは・・・?

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もう殆ど、秘密の内容は想像がつくと思うけど、例え、そうだとしてもコメディなので、別に気にならない。

全体的にバランスも良く、笑える方だと思う。


俳優も豪華で、鬼教官にはジョン・トラヴォルタ、巨匠監督はジャン・レノ、ヒロインはナタリー・エマニュエル、ゲストでジョルジュ・ハートネット等、キャストも堅い。


期待せずに観れば、楽しめるが、オチに多大な期待をしないで欲しい。

大爆発で、大乱闘とはいかないのは、予算のせいもある。


まるで80年代の映画を観ているような気分で観れましたが、その居心地の良さが、古き良き映画を思い出させてくれました。


のんびりと笑いながら観れる映画としておすすめ。


マネー・ショート華麗なる大逆転

アメリカで起きた『サブプライム住宅ローン危機』事件をいち早く予期して、
巨額の利益を上げた利益を上げた四人を中心に描く実話の映画化。

タイトルからして軽ーい感じの詐欺コメディかと思ってみたら、大間違い。
超真剣な金融トレーダー達の物語。

当初は、銀行の債務が気になり、調べていくうちに「空売り」で大儲けになると気づく。
しかし、大手銀行が倒産するというシナリオに、投資家や銀行家から大反対され、罵られ、「ありえない」と馬鹿にされる金融トレーダー達。
やがて、悪夢が現実化し、馬鹿にされていた金融トレーダー達は勝利する。
それは同時に多くの一般層が住宅ローンにより家を失う瞬間でもある。
たちまちアメリカの経済は破綻危機になった瞬間でもある。
銀行の悪事を暴くと同時に不幸になる人々、
しかし、失敗したはずの銀行家、張本人たちは、逃げ延びる。

映画は社会の矛盾を克明に尚且つ、分かり易く描いてくれている。

前に『エンロン 巨大企業はいかにして崩壊したのか?』
というアレックス・ギブニー監督のドキュメンタリーがあったが、
この手法によく似ているが、こちらは再現映画。

各俳優が120%の演技力で、本来なら間延びしても良いような社会派ドラマを、パワフルなドラマとして描く。

 

確かに、本来、内容は少し難しいが、子供でもわかるように、説明してくれるのも親切。
ただ、実話なので、派手に大逆転というわけではない。
静かに、時には悲しく、大人達は大逆転劇を演じる。

久々に観た大人の映画。
こういう映画が昔は多かったが、今は少なくなった。
実際、この中でも若者を助けるブラッド・ピット扮する資産家がいるが、

彼が喜ぶ二人の若者を叱咤するシーンが印象的だ。


「お前らがふざけた事をして、喜んでいるうちに、どれだけの人が苦しむ事になるのか、わかのるか?」

この台詞は映画の後半のテーマだとも言える。
脚本の構成も含め、ベテラン監督アダム・マッケイの腕がよくわかる作品。

先日の『ドント・ルック・アップ』もそうだが、現代の大人というものの幼稚さ、利己主義が浮き彫りにさせるが、
アダム・マッケイは必ずまともな大人もいる事を描いている。

彼のヒューマニズムには本当に頭が下がる。