みつけたんだ、ずっと探してた道

現れた、私の声にならない声聞き寄せて


すっかり臆病者になってしまった私だけど

だからこそ、穏やかに落ち着いてできることがあると思うんだ


30年越の  待ち人を見つけてしまった

この距離であっても

スキップしたくなるほど

心が浮き立つ

あまりにもあまりにも

まだ信じられないくらいうれしくて

ただそこにいてくれるそれだけでうれしくて


ただこの群衆のなかに潜んで

その声を拝聴出来たら

それが身体の隅々まで行き渡り

私の細胞1つ1つに語りかけ

修正してくれてる


そっか

私はあなたがいないと生きられないんだね

あなたがいないと

息を吸うことすら価値を持たない

義務感でしか無くなってしまう

どんなに愛しい存在

自分の産み出したわ子といてさえ

押し潰されそうだった

でもあなたが

そこにいて

指を指して

未来を明るく語ってくれたら、  

遠い未来も

近い将来も

怖くなくなっていくんだ

そして、その凛とした姿に

泣き出したくなるんだ


もう、これ以上の愛は想像つかないなって思うほど

愛しく思うんだ





空を見上げるのが好き

空はいつも違うから

365日、刻々と

変化していく空を

切り抜きたいって思うんだけど

思ったように写ってくれない


写真映り悪いねぇ!

実物はもっときれいなのに

透き通ってて、清みわたってて

私の写しかたがね、まだまだなんだよね


そんな会話をしながら

空の写真をとるのが好きなんだ。


子供のいない人は

今を創っている気がする


男の子を育てるのは

ちょっと先の未来を創っている気がする


女の子を育てるのは

更に先の未来を創っている気がする


子供にどんな思想を伝えるか?

それは

未来に何を残していくか?

ということだろうか


人が人を食らう世界があった

人が人を殺める世界がある

人が人を害う世界がある


生きていることを放棄したくなるほど

過酷な現実は世界にまだいくらでもある


そこから目を背けなくては

平安なんて維持出来ないんだけど


その現状を自分の力ではどうにも出来ない被害者達に

私がしてあげられることって何だろう?


そう考えたとき

悪を憎むこと

悪の鎖に巻かれた存在を

一緒に呪ってあげることぐらいしかないのかと?


呪いの言葉が

書きあぐねられた聖典と呼ばれるものを読むたび

そんな言葉を読み上げるたび

神さまに対する不信感と向き合いながら

考えたんだ


もし私の身に

こんなことが起こったら・・・?

もし私の周りで

こんな恐ろしい状況が続いたら・・・?


それはさ

子供をさらって売ってしまう大人が今もこの世界にいるとか

人を廃人にしてしまう薬を売って利益を得る人がいるとか

幼子を無常にも 性の道具にする大人がいるとか

劣化ウラン弾が投げ込まれて子供の顔がみるみる変形するのを

悲しみながら見つめる母親の思いだったり

過失がなくても辛いことっていっぱいあるのに

それを平気で行う人がいる

そういう人と背中合わせに生きているのに

どうにも出来ない自分の弱さ


それだけじゃない

まだまだあるよ

自然を

生態系を乱すような

そんな生き方しか出来ない自分だってさ

やっぱり

未来人からみたら

かなりの犯罪者でしょ?


だからって電気や車に依存した生活

今更放り出せない私がいるんだよ


だからさ

神さま ごめんなさい って

謝りながら暮らすことぐらいしか出来ない


罪のない人っているかな?

誰の世話にもならない人っているかな?


そう考えると

祈りの仕方

罪との向き合い方

それ以前に

鬱陶しいんだけど罪の概念が存在するのは

やっぱり幸せなことなのかもしれない


はきだめに生まれても

聖人として生きるなんて

そう簡単にはいかないだろうけど

少しでも真っ当な生き方が出来るように努めること位なら

私にも出来るだろうか


世界ははきだめか?

そんな場所もあるだろうし

そうじゃない場所もあるだろう


自分ははきだめから逃げ出したいか?

どこに行けば?

いえ

ここを

まずは私の心の中の汚れを吐き出し

家庭の中を少しでも浄め

自分の交友関係を浄化させ・・・


でも

時々泥臭いものを食らいたくなるのは

やっぱりはきだめからの成り上がりだからだろうか?


せめて子供たちには

気高く生きて欲しいんだけどね

出来る範囲で構わないから・・・



この先の未来に光はあるのか?

子供たちが良心を磨いて

そこで窮せず生きられるのか?


いいよ、ね?

駄目だったら来世があるから・・・


私には

子供のために未来を変えてやれる程の器はないって

自分を変えることは出来ても

人を無理やり変えたら

歪が出る

やっぱり自分の意思で自分で選択しないとさ

強制してもいいことなんてない

ってことはさ

そういう未来がきますように って

祈りながら生きていくしか

なんか他に方法あるんだろうか?





歓喜のさえずりを発することができなくなって

いったいどの位時が過ぎただろう

ずっと嘴を堅く閉ざし

薄暗い籠の中に閉じこもっていた

生きていることの意味を見失っていた

進むべき方向が定まらない

どこに向かって一歩踏み出せばいいのかわからない

だから前に進むことを諦め

ただじっとしていた

来る日も来る日も

黙って じっとしていた
















黄色いカナリアは、

籠の中で

臆病に暮らしている


空に飛び立ったままの青いカナリアは

もう戻ってこない



毎日餌箱に入っている変わり映えのしない食事に満足を覚え

かといって

澄み切った声で鳴くでもなく

薄暗い狭い小屋の中から

じっと遠くの世界の音を聞いている



そう

青いカナリアが飛び立っていった外の世界に

思いを巡らすように


音から拾って組み合わされた世界に

夢や希望を感じることもなく

この籠に閉じこもっていることに

安堵感を覚えつつ

 




青いカナリアは旅立った

行き先も告げず飛び立った

彼女はもうここに戻らない

彼女は自由を選んだ

節操のない世界を

自由と呼び 

飛び立った


いくら寒さに凍えようと

餌食にされそうになろうと

籠の中の安定という世界には戻らない



彼女は私と入れ替わることを望んだ

私も彼女と入れ替わることを望んだ



黄色いカナリアの私は

時々鏡を見つめながら

彼女の眺める過酷な世界に怯える


青いカナリアの彼女は

それでも自由を選んで

きっと今もどこかでスウィングしてるんだろう


お腹いっぱい澄み切った空気を吸い込み

迸る声で囀っているんだろう


自由とよばれる世界で





私は鳥籠の世界を選んだ

そう、鳥籠の世界を自分で選んだ


労せずとも与えられる

変わり映えのしない餌しか置いていない

両羽根をゆったり伸ばせば

柵にぶつかってしまいそうな

小さな、窮屈な鳥籠の中で

4つの卵を温めて暮らす

そんな生活を選んだ


4つの卵がやがて雛となり

成長して巣立っていく時

彼らは、あるいは彼女は

ここに残ることを選ぶだろうか

それとも

青いカナリアのように羽ばたくことを選ぶだろうか



鳥籠の入り口は開いているのだから

外に飛び出さなくとも部屋の中を飛び回ることぐらいは出来る


今の私は

それすら欲しないけど


時々窓辺に話しかけに来るスズメや

同じ部屋の籠の中にいるインコの話し声に

耳を傾けたりはするけれど

籠の中の小さな巣箱に閉じこもって

じーっと卵を温めて日がな暮らしている



それが

自由の空を飛び終えた後の

私の答えなのだ



青いカナリアも私

黄色いカナリアも私


二羽のカナリアはどちらも私


無言のまま

思い出に浸って

声を出すことをあきらめたカナリア



守りたいものがある

でも

未来に希望を感じることの出来ない

空しいカナリア













私の体内で時を刻んでいる心臓

送り出されて循環する血液

五感で受信した情報を

瞬時に伝達する神経細胞

唾液腺に、涙腺、消化液・・・

鼓膜だって一日中、揺れてるだろうなぁ


小さな小さな細胞たちが

一日中活動して

私という総体を動かしている


私の意思を叶える為に

体中の細胞が総動員で動いている

バクテリアの侵入と戦っている細胞がいたり・・・

対外からの攻撃にもコンビネーションプレイで

私を守っている。




例えば・・・


皮膚から、緊急指令

痒み信号が脳に送られ

脳からは眼球に、痒み信号の原因発見指令が出され

痒み信号元の上部に止まる物体の映像を脳二送信

その映像を元に、過去ファイルから物体の生態を調査

攻撃対象と認識


右手の骨・筋肉・関節・指掌に攻撃準備の指令が出され

鼻・口・肺に呼吸の一時停止を指令し

そして、角度と速度と全ての各パーツの動きを設定、

そして、

右手パッチン攻撃が


「パチ~~ン」

















みごと、敵をしとめました。


しかし・・・





蚊ってさ、最期まで吸わせてあげたほうが

痒くないらしいよ・・・



わかっていても、

見逃せない。


今まで蚊に刺されて味わった、

積年の恨みつらみが勝る。



理性より

感情の働きかけが

指令には優先されるんだろうか・・・?









愛することは、信じること

信じることは、祈ること

祈ることは、愛すること


                ゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚


               現在(きょう) の私がいるから 

               未来(あした)の私がいるように

               現在(きょう) の私がいるのは 

               過去(きのう) の私がいたから・・・