天使のエッセイ -5ページ目

ハイヒールはもういらない!

 

癌が見つかる少し前、

すでに体調はかなり悪かったんだけど、

 

その時にふと気づいたことがあったんだ。

 

 

 

ニューヨークでミュージシャンの夫と暮らし、

ダンスやアートを楽しむ日本人女性といえば、

 

なんかすごくカッコいい感じがするけど、

 

 

「それって本当にわたしなの???」

 

 

 

その疑問が頭をよぎったとたん、

 

わたしは今の自分自身に

恐ろしくなるほどの違和感を感じたんだ。

 

 

 

異国の生活は日常生活も仕事も交友関係も

何もかもが自分の国で生きるより何倍も大変なのに、

 

無理して、無理して、無理して、

これでいいんだと自分に言い聞かせ、

 

何かが煮え切らないまま25年以上もの年月を

アメリカで暮らしてきてしまったけど、

 

今になって、突然ふと、

 

 

「ひょえええーーーー!!!」

 

 

…って感じになって、

 

 

「わたし、こんなところでアメリカ人のふりして、

一体なにやってるんだろう?!」

 

・・・って思えてきたの。

 

 

 

わたしはそもそも

 

ちびで、シャイで、おとなしく、

ちょっと勉強ができること以外にはとりたててとりえもなく、

 

でも、かといって悪目立ちするようなタイプでもない

 

ごく普通の日本人の女の子だったんだ。

 

 

両親も祖父母もむしろわたしが内気すぎることを心配してた。

 

 

 

ところが、いつごろからかな?

 

 

自分は普通とは違う生き方をしなくてはいけないと思い始めたのは?

 

 

自分は賢く、美しく、華やかで、ドラマチックな

普通とは違う生き方、あり方をしなければいけないという考えに

 

わたしは長い年月の間、縛り付けられ続けてきた。

 

 

その呪縛に縛り付けられた結果、今のわたしになったわけだけど、

 

わたし、本当にこうなりたかったのか?

 

 

 

そもそもわたしが人と違う人生を生きなくてはと思ったのは

 

自分に自信がなかったから。

 

 

そうならなければ、自分のようなつまらない人間は

誰の目にも映らない透明人間になるだけだって思っていた。

 

 

でもね、多分これは本当に自分が望む姿じゃなかった。

 

 

 

わたしは多分本当はすごく普通な感じがよかったんだよ。

 

 

同級生と結婚して、

子供産んで、

子供たちにバレエ教えて、

 

旦那さんとは仲良しの可愛い奥さん+ママ・・・とかね。

 

 

そっちの方がずっと自分にしっくりくるし、楽しそうだし。

 

 

 

・・・それなのになぜかこうなちゃった。

 

 

確かに今の自分自身には今でも違和感いっぱいだし、

無理してるし、あんまり楽しくないし、

 

なのに自分にはこれしかなかったんだって、ずっと思い込んでいた。

 

 

 

自分には日本は無理って思い込んでいたけれど、

ふと日本へ帰って日本で暮らしてる自分を想像したら

 

結構悪くないって思えた。

 

 

そして日本へ帰る妄想を重ねていくうちに、

本当に日本へ帰りたくてたまらなくなった。

 

 

渡米して25年+日本へ帰りたいと思ったのは初めて。

 

 

 

英語の先生とか、通訳とか、自分の力を活かせる仕事して、

ダンスの先生してる友達にダンス習いに行って、

 

ルックスとか地位とかお金とかはどうでもいいから、

優しい日本人の旦那さんとほのぼのと楽しく暮らすとか、

 

すごく萌えるのよ。💗

 

 

もちろん、現実と妄想は違うし、

 

みんなそういう普通の幸せを手に入れるために長年、

日々の努力をかさねてきているわけで、

 

実際わたしが元気になって日本へ帰ったとしても、

すべてが自分の妄想通りにうまく行くはずはないのはわかってるけど、

 

憧れてしまうんだわ。💗

 

 

 

多分わたしがカッコいい女性でいることに妙にこだわったのは

親に認めてほしかったから。

 

特にわたしが大好きな父はいつもわたしに凛とした完璧さを求めたから。

 

未だに!

 

 

・・・でももう疲れた。

 

 

カッコよくなくても、穏やかに、平和に日々を楽しみ、、

 

若作りなんかしないで年相応に年を取り、

変化を受け入れ、それさえも味わい、楽しみ、

 

もがかずナチュラルに、軽やかに生きられたらどんなにいいか!

 

 

 

皮肉なことにというか、面白いことにというか、

 

癌になったことが原因でやっと

自分の現実離れしたイメージをキープすることへの呪縛が解けた。

 

 

もしも神がわたしにもう一度生きるチャンスをくれたなら、

 

わたしはアメリカにいようが、日本にいようが、

背伸びせずナチュラルなカッコよくなくても優しいわたしとして生きていこう。

 

 

ハイヒールはもういらない!👠

 

 

心友

怖いナース

 

入院中に呼吸のほうがだいぶ落ち着いてきて、

病院からリリースされる日が近くなったため、

 

さらにダウングレードした部屋へと移動させられた時の話。

 

 

そこは4人部屋で、わたし以外のあとの3人はお年寄り。

 

2人はとても静かな人たちだったけど、

 

人が多い分、その他の人の出入りも多く、

なんだかひどく落ち着かないかった。

 

 

ナースやドクターが部屋に来ないと不安になるけど、

来すぎても落ち着かないものだ。

 

 

特にわたしがその部屋に入った翌日、突然現れたナースは

エネルギーが荒々しくて、

 

気の小さいわたしはちょっと怖くなってしまったくらい。

 

 

 

それまでここでお世話してくれていたナースはとっても優しくて

天使みたいな人なのに、

 

この怖いナース、突然現れて、

病室が散らかってることを怒って、

 

優しいナースを怒鳴りつけて八つ当たりするわけ。

 

 

それですっかりナーバスになってしまったわたし。

 

 

だって、それってどうなの?ってかんじじゃない?

 

 

 

その怖いナースは、手荒に患者のテーブルにあるものを動かして、

確かに一見病室はきれいになったけど、

 

それに一体なんの意味があるのよ?って思ってしまった。

 

 

少しくらい部屋が散らかっていても、

優しく安心できるエネルギーの部屋のほうがずっといいとわたしは思うよ。

 

 

 

この怖いナース、とにかくボッシーで、

強い口調ですべてを自分に従わせようとする。

 

自分が直接彼女と関わっていなくても、

ほかの人と話しているのを聞くだけでひどくイラついてしまった。

 

 

 

すべてのナースが優しくていい人なんてことはあり得ないから

気にかけるなと夫は言った。

 

 

でもわたしにしてみれば病人のお世話をするナースがこのタイプってことは

なんだかちょっと怖いというか、悲しいというか。

 

 

 

この世界で一番大切なものは愛だということは

 

意外と人間の意識の中に浸透していない。

 

 

多くの人たちがそれ以上に見かけのよさだとか、

世間一般の物質的なスタンダードにばかりこだわる。

 

自分が健康で幸せで満たされているときは人は愛なんて求めない。

 

愛の美しさになど気づかない。

 

 

けれども本当はいつでも、どこでも、どんな時でも

人間にとって一番大切なのは

 

愛と優しさなのだ。

 

 

 

 

・・・ところで、その怖いナース

 

接してみたら彼女も実は結構いい人だった。

 

 

彼女はわたしの軽やかさをとても好んで、わたしを可愛がり始めたのだった。

 

 

 

波動が合わないと感じると

人はそれだけで相手にネガティブな印象を抱き、

その人と関わり合わないようにしたりするけど、

 

本当は波動が合う、合わないすらも大した問題ではないのかもしれない。

 

きっと人はどんな人とでも愛し合うことが可能なのだろうな。

 

せっかく今、この愛の星で生きているのだから、

些細なことにとらわれたり、縛られたりせずに

 

思い切りいろんな人とのいろんな愛を経験したいよね。💗

 

 

 

 

 

 

癌といわれてガーン!

 

わたしはここ一年くらいずっと体調が思わしくなかったけど、

ヤバイなと感じ始めたのは今年に入ってから。

 

 

1月2日に最後のサルサのクラスをとった後は

もう踊ることもできなくなってしまった。

 

症状が呼吸や心拍数に影響し始めたからだった。

 

 

 

そしてそれはその後、急激に悪くなって、

 

ついに最後のダンスクラスからちょうど1か月後の2月2日に

ER (エマージェンシールーム)に運ばれた。

 

 

 

心臓か肺に疾患が見つかるだろうと思っていた。

 

 

ところがいきなり言われたのが、癌だった。(ガーーン!!!)

 

 

その時はまだハッキリした検査結果はまだ出ていなかったけど、

99%確実だといわれた。

 

 

 

その時のわたしの反応は・・・

 

 

不思議とすごく落ち着いていた。

 

 

「そうか。わたしは もうすぐ死ぬかもしれないんだ」と思っていたけど、

不思議と大きな動揺はしていなかった。

 

 

今のわたしには献身的にわたしに寄り添ってくれる夫もいるし、

温かくサポートしてくれる友達もいるし、

 

わたしに頼らなくてはならないような子供も家族もいないし、

 

死ぬ状況としてはかなりラッキーかもとも思えたの。

 

 

できる限りは頑張って生きて、

死ぬ日が来たら、グレースフルに死のうと思った。

 

 

もちろん、まだ若いし、できればまだ死にたくはないけどね。、

 

 

 

ただ、「もうすぐ死ぬかも」と、リアルに感じたことで、

 

一瞬にして自分の感覚が全く違うものと入れ替わったのを感じた。

 

 

 

死を間近に感じたことで、自分のフォーカスが「未来」から「今」へと移行し、

 

わたしのフォーカスは

 

「今どうしたいか?」ということだけに絞られた。

 

 

そして今自分がしたいのは「愛することだけ」だと、

 

すぐにその答えが出た。

 

 

 

愛を感じたいと思ったときに「愛されること」ばかりを要求するのは

とても受動的。

 

 

愛を感じたいなら自分が愛さなくてはダメ!

 

 

 

でもそれならわたしにとってはお手のもの!

 

 

わたしはもともと人を愛すことが大好きなの。

 

 

「あなたのこういうところ、とっても素敵!

 

ありがとう。

 

あなたが大好き!」

 

 

・・・って素直にいえる人なの。

 

 

そう突然わたしに言われて、びっくりする人たちもいるけど、

 

ほとんどの人たちはそれでも最後にはにっこり微笑むの。

 

 

 

明るく軽快でユーモアを忘れずに人と接し、

 

自分にできる限りは人を助ける、理解する、

少なくとも許容する。

 

 

決して人を責めない、意地悪しない、否定しない。

 

 

優しい言葉やタッチを惜しまない。

 

 

でもリストをつくって、そういうことを「こうしなくちゃ!」って思いながらするんじゃなくて、

自然にできるようになる。

 

それができれば日々フルに愛を感じられることだろう。

 

 

 

「愛する」ということに関してわたしが具体的にやりたいと思ったことは二つ。

 

 

一つは今目の前にいる人に、または接している人に、いつでもそれを実行すること。

夫であろうが、ナースであろうが、通りすがりの人であろうが、すべてね。

 

 

 

そしてもう一つがこのブログで今の自分をまっすぐに表現していくこと。

 

 

今もうわたしは踊ることもできないから、

エッセイの中で愛を表現していくことしかないと思ったの。

 

 

そしてオープンに自分の本当の気持ちや思いを語っていくことこそが愛だと思うの!

 

そういうふうに表現されたものからは嫌でも愛があふれ出すのです!

 

 

 

だからわたしは書き始め、書き続けています。

書きたいことは数限りなくあるから時間さえあれば書いています。

 

 

そしてそれと同時に

自分が書いたものを通して人とつながることもわたしにとってはとても重要です。

 

 

なぜならそれは私自身が直接的に愛を送ったり受け取ったりするツールだからです。

 

簡単いいえばそうやって人と接していると幸せなんです。😊

 

 

是非ちょこちょこ読みに来てください。

 

そして気軽になんでもコメントして。

記事と関係ないことでもいいよ。

 

 

あなたからもらった愛(言葉)はわたしの中の愛を大きくし、

それがさらにわたしの書くものに反映され、

 

わたしの書くものから出る愛はより大きくなってまたあなたへとかえっていく。

 

 

ちょっと銀行の利子にも似た仕組みよね。(笑)

 

 

愛の増殖にご協力くだされ!💗

 

 

 

 

 

 

 

子供のように甘えたい

 

昨日はペインキラーをいつもより量を多く打たれてしまったのか、

一日中眠くてたまらなかった。

 

 

わたしの入院は10日以上になったけど、

 

前のブログに登場した病室のルームメイトのおばあちゃんが病院からリリースされ、

家族と共に家に帰っていき、

 

その後であの部屋へ来て、3人目のルームメイトが今日部屋に来た。

 

そしてその夕方、4人部屋に移され、

 

翌日ついに退院。

 

 

よくなったというよりは、病院に入ってくる人が多いので、

出されたという感じ。

 

 

 

病院では夫がいない時間はテディーベアと過ごす日々で、

 

正直、人恋しくてたまらなかった。

 

 

けれどもそれと同時にここのところは

多くの人たちがわたしを力づけてくれようとしてくれているのを感じて、

 

その愛を感じるたびに思わず何度も泣いてしまった。

 

 

毎日こまめにメールしてくれる友人。

 

ちょこちょこ笑える話や心温まる写真をメールしてくれる友人。

 

わたしを安心させる言葉をかけてくれる友人。

 

重要な情報でサポートしてくれる友人。

 

ブログのコメント欄で話しかけてくれる人たち。

 

 

 

以前わたしは

自分は誰からも愛されず、大切にされず、

みんなから粗末に扱われる

人から愛されない人間だと真剣に信じていた。

 

でもそれって全然違うよね。

 

 

みんなこうやってわたしを気にして愛してくれてる。

 

わたしはむしろ

たくさんの人たちから愛される、ラッキーな人なのかも。

 

 

 

人の温かさに触れると、涙が出る。

 

 

特にこんなふうに弱り切っている時は余計に。

 

 

自分も誰かがサポートを必要としている時に

惜しみなく優しさを振りまける人間でありたいと思う。

 

 

愛される人になることよりも

 

愛せる人になることのほうがずっと大切だよね。

 

 

 

今のわたしはね、

愛やアテンションが欲しくて欲しくてたまらない状態なの。

 

 

ニュートラルにことを受け止め、

ポジティブな態度をとるようにしてるけど、

 

やっぱり大きな恐怖や悲しみが自分の中に封じ込まれてる。

 

 

わたしの体は壊れ切ってしまって、

愛以外には何も今のわたしを幸せにしてくれるものはないの。

 

        

甘えがいき過ぎといわれてしまうかもしれないけど、

どうか、こんなわたしに話しかけてください。

 

ほんの一言でいいよ。

 

記事と関係ない話で全然OK。

 

 

なんか病室のルームメイトだったおばあちゃんみたいに、

わたしも小さな子供にかえっていくようだけど、

 

どうかそれをわたしに許して

 

 

小さな子供を包むように

 

わたしを包んでください。

 

 

わたしもわたしなりの方法で愛を返していくから。

 

 

愛したい

 

愛されたい

 

 

多分それはわたしたちが今この世界で生きてる理由。

 

 

惜しみなく愛を流し、愛を受け取りたい。

 

 

みんな、愛してるよ💗

 

 

癌と向き合って

 

重体になってER(エマージェンシールーム)に運ばれた時に

CATスキャンとかレントゲンとかウルトラサウンドとか様々な検査をする中で、

 

わたしの体に問題だった呼吸や心拍数のほかに

不振な点がいくつか見つかりました。

 

 

なんと、わたしの体に癌が見つかったのです!

 

それも出来立ての小さな癌がひとつとかではなくて、

かなりやっかいなパターン。

 

 

 

これはあまりにもショッキングな話なので、

どうやって切り出したらいのかわかりませんでした。

 

 

このまま、私側の友人たちなどには

何も告知せず、隠し続けようかとも考えました。

 

みんなに心配をかけ、

みんなを悲しませるのが心苦しかったからです。

 

 

 

けれどもこんな時こそ、

病気の後ろに隠れてはいけないとわたしは思いました。

 

 

癌になったことは決して恥じるべきことではないと思うのでです。

 

 

 

自分はどうも癌らしいと知ったとたん、

わたしは一瞬にして、まるで別の人間に変わってしまったかのように、

 

すべてが変わりました。

 

 

自分の望み、価値観、世界観、人生観、

 

すべてです!

 

 

 

前のいくつかの記事の中で出てくる

 

 

「この世界には愛しかない」

 

「自分のやりたいことは愛することだけ」

 

 

というフレーズも

 

自分の死をリアルに感じ始めたことが原因で

より強く自分の中に響き始めたことなのかもしれません。

 

 

 

不思議なんだけど、こうなって突然、

この世界の美しさを強く感じ始めたのです。

 

そして人を思い切り愛したいと思い始めました。

 

 

そして、だからこそ、隠れる代わりに

この世界に今の自分をシェアしようと思ったのです。

 

愛をまくような感覚かな。💕

 

 

それで久しぶりにブログを開き、

 

ここのところずっと

何か思うこと、感じることがあるたびに記事を書いています。

 

 

本当は癌についても

もっと早くカミングアウトしたいと思っていたのですが、

 

最近はアメリカ人の知り合いなども

わたしのブログを翻訳して読んでいる方が結構いることもあって、

 

1日、1日と引き伸ばし続けていました。

 

 

でもこれは今の自分をまっすぐに語るためにも

最も大切な隠すべきでない事実なのです。

 

 

それでついに思い切ってカミングアウト。

 

 

 

あ、でも病気とは戦っていきますよ。

 

みんなを悲しませたくないし、

まだこの世界の美しさを味わいたいから。

 

 

できる限りのこと、できる限りの努力をして、

 

一日でも長くこの美しい世界を味わい、

 

一日でも長く人を愛したいと思っています。

 

 

だからみなさん、

どうかこんなわたしを応援してくださいね。

 

 

どんなことでも話しかけてもらえると生きる励みになります。

 

 

今は病院のインターネットのコネクションの都合で

FBにアクセスできないので、

 

こちらのブログのコメント欄で話しかけていただけたら嬉しいです。

 

アメーバのアカウントがなくても

投稿していただける設定にしました。

 

 

わたしの友達でいてくれてありがとう。

 

まっすぐにわたしを表現していくから、ぜひちょこちょこ読みに来てね。

 

 

みんな、愛してるよ💗

 

 

 

 

家族の愛が欲しくて

病院で一番優しい患者

 

今いる病院はとても大きな病院で、

 

ドクター、ナース、栄養士、

その他いろんな人たちが病室にやってくる。

 

 

昨夜、ナースの数人がわたしの部屋へやってきて、

 

Ms. Isaacs はこの病院のなかで一番優しい患者だといってくれた。

 

 

それはなんだかわたしにとっては最高の褒め言葉だった。

 

 

「美人」だといわれるよりもずっと嬉しかった。

 

 

 

わたしはもともと

ちびで、別に取り立てて綺麗というわけでもなく、

 

才能やカリスマがあるわけでもなく、

 

性格的にもどっちかっていうと引っ込み思案で、

活発で明るい感じでも全然なく、

 

まあ、ごく普通の日本人女性の一人だと思う。

 

 

けれども、華やかで美しく、また個性あるものに憧れて、

そんな自分を創ってきた。

 

 

わたしはクリエーティブな人なので、

美人風の自分を創ることも結構上手だったと思う。

 

 

人はわたしに華やかな美人のイメージを持ち、

自分自身も自分はそんなキャラだと思い込んできた。

 

 

 

けれども本当の自分はそうじゃなかったんだよね。

 

 

静かで、どちらかというと地味だけど、

すごーく優しい人。

 

 

多分それがわたしのナチュラルなキャラだったと思う。

 

 

 

わたしはうんと小さなころから人あたりが柔らかく、優しい人だった。

 

だからこそ、損することも多かったし、

怒ったりもしないから軽く扱われたり、

 

そういうの、いやだなあと思っていたのだけど、

 

今思えば、実はそれもまたわたしのいいところだった。

 

 

けれどもそれに気づかずに、

自分の本来の良さとは全然違う良さを持ったものになろうと必死だった。

 

 

 

病気になって、すべてをレットゴーしなくてはならなくなって、

すっからかんになったら、

 

自然と自分の本当の良さが出てきたのかもしれない。

 

 

そして、そんな本来の自分の良さに対面できたことは

なんだかとても嬉しい。💗

 

 

 

そういう自分の良さをうんと褒めて、大切にできたら

人生はもっとずっとスムーズに生きられるのかもしれない。

 

 

人はそれぞれに良さがあるから、

・・・っていうか、

 

人がそれぞれに持ってるキャラクターはすべてがその人の美点なのだから。

 

 

どんな自分でも、あるがままの自分、大切にしたいね💗

 

 

 

わたしも優しくて柔らかい自分、大切にしよう。

 

 

ちびで地味な日本人女性も美点だ!💖

 

そういうエネルギーって結構癒されるんだよ。

 

 

すべてあるがままでいい!😘

 

 

 

重病になって気づいた優しさの価値

 

入院する前までは、正直な話

夫のいい加減な生き方にほとほと嫌気がさしていた。

 

 

社会人がすべき義務を怠り、

社会のルールを無視して、

 

自分にはできないと

普通の人たちが社会人の義務としてやっていることを

すべてあきらめてやらない。

 

 

メチャクチャなティーンエイジャーから脱出できない彼に

わたしはついにあきらめモードになって、

 

独りで日本へ帰ることまで真剣に考えたりしていた。

 

 

 

けれどもわたしが重体でER(エマージェンシールーム)に運ばれてから

 

また彼に対する気持ちが大きく変わった。

 

 

 

彼は毎日病院へ来て、

たとえわたしが薬でグロギーになって眠っているばかりでも

 

毎日長時間をわたしのかたわらで過ごしてくれる。

 

 

わたしのためにいろんなことをネットでサーチして調べてくれたり、

わたしのためにできることは何でもしてくれる。

 

 

痛みに苦しむわたしのそばに、

病院の面会時間過ぎても寄り添い続けてくれる。

 

 

そして、たとえこの医療費を払うのに一生かかっても

わたしのために出来る限りのことをするといってくれた。

 

 

すべて自分がなんとかするから、

わたしは何も心配しなくていいとも。

 

 

 

その言葉を聞いた時、

わたしは思わず涙を流した。

 

 

ハートにドーンと何かが響き、

 

いつまでもいい加減なティーンエージャーみたいな彼を

どうしてこんなに大好きになり、

 

長い年月、愛し続けてきたのかを思い出した。

 

 

 

わたしは愛が欲しかった。

 

何よりも優しさに人間の価値を感じていた。

 

 

実はわたしはとってもピュアな感覚で彼を愛していた。

 

 

それなのに、いつのまにか、

彼のいい加減さのために苦労ばかりさせられているという感覚になり、

 

彼の良さをすっかり忘れてしまっていた。

 

 

 

この究極の体験は短い間に彼も大きく変えたようで、

 

今彼は優しいに加えて、

なんかちょっと大人っぽく頼りがいがある人になっている!

 

 

私自身もこの重病人の自分になって

 

夢も希望も欲望も野望も見栄も

すべてをレットゴーしなくてはならなかった一週間ほどで

 

優しく柔らかな自分へとかえってくることができた。

 

 

そんなわたしたちに神がもう一度チャンスを与えてくれるなら

 

ついにわたしたちが描いた理想の日常に到達できるかもしれない。

 

 

けれども残念ながら

わたしはそこまで生きられるのかどうかわからない。

 

 

 

けれどもそんな希望の光に向かって

病気と戦い、

 

生きられる日が続く限り生きていこうと思う。

 

 

強く、優しく、柔らかく💕

 

 

 

 

 

ps

 

アメブロにコメントできない方がいると教えていただいたので

設定をチェックしたのですが、

アメブロのアカウントのある人しかコメントできない設定になったままでしたので、

みんなできるように変えました。

 

昔、アメブロのコメント欄で嫌がらせを受けたときに

その設定にしたままでした。(笑)

 

これでこちらに皆さん書き込んでいただけると思うので是非声かけてね。

 

病院ではわたしのタブレットにFBがつながらないの。

生きる励みになるので、ぜひ声を聞かせて。

記事と関係ないことで構わないので。

 

みんなの声が聞きたーい💗

 

 

 

病室のルームメイト

ICUから普通の病室に移ったら、二人部屋になった。

 

 

今の病室のルームメイトはウクライナ人かな?

可愛いおばあちゃんなのだけど、

 

彼女を見ていると

人間やっぱり独りは嫌なんだよねって思う。

 

 

おばあちゃんは家族が病室に来ているときは

安心してとても静かにしているけど、

 

一人になるとすぐに病室を出てふらふらしたりする。

 

ナースが部屋に連れ戻しても

またすぐに人を探して病室を出ていく。

 

 

そのたびわたしはナースを呼んで知らせている。

 

 

最初の夜、おばあちゃんは「ママ」を探していた。

 

病院のナースが家族のふりをして

電話でおばあちゃんと話したりしていた。

 

 

わたしのところへもちょこちょこ話しかけに来る。

 

わたしがせめてもう少し元気ならもっと関わってあげるんだけど、

なにしろ、今のわたしはおばあちゃんより動けないからね。

 

 

でも顔を見るたび話しかけてあげるようにしてるので

なんかちょっとなついてくれている。

 

 

なんだかおばあちゃんは

小さな子供のようで可愛いと感じるのだけど、

 

それと同時に今のわたしには

とてもおばあちゃんの気持ちがよくわかる。

 

 

私自身も人に話しかけてもらいたくてたまらないし、

元気な時の自分からは考えられないように人に甘えてしまったりする。

 

 

とにかく、人とつながってもらいたくてたまらないし、

 

人の優しさにとても飢えている。

 

 

それはもちろん、病気で不安だからということでもあるのだけど、

 

今回は自分自身の「死」を強くリアルに感じているから、

余計にそれが強くなるのだと思う。

 

 

自分の「死」がリアルに身近になると、

 

人間のものの感じ方はまるっきり違うものになる。

 

 

本当に愛しかいらなくなるの。💖

 

 

「未来」の観念が消えることで、

 

欲が消え、

 

とことんシンプルになって、

 

「今」本当に必要なもの、一番大切なことに気づくのかもね。

 

 

 

だからここでもちょっと甘えさせてください。

 

 

わたしにブログのコメント欄で話しかけて!

 

どんなことでもいいから。

 

記事と全然関係のないことでいいから。

 

 

なんだか記事を書くたびこのお願いばかりだけど、(笑)

 

今のわたしにはそれが一番価値のある宝物なの。

 

 

わたしももちろん愛をたくさん返すからね💗