My life is too absurd to be taken seriously. -4ページ目

瀬戸際

これから、1人の彼と話し合いです。
コミットしないと言っていたのに。

内容によって、
二人同時並走の地獄行き確定か、
1人に終止符を打つか。

心の天秤はどちらにも傾かない。
二人の魅力過重は大きくて胸がキリキリする。

マティスと天気予報

前夜にビストロで購入したビオワインを彼の家で飲むことに。
仕事帰りに成城でチーズとソーセージを入手。

玄関先でシャンパンを渡されキス。
演出がにくいっ・・・
昨夜は仕立ての良いシルバーグレイのスーツにアルマーニのストールがすてきだった。
今夜は赤紫のコーデュロイパンツにゆったりしたブラウンニット、濃い赤の眼鏡が彼にセンス良く似合っていて部屋着も素敵。

趣味のマティスの絵を何枚か観せてもらいながら、
二人が好きなジャズを聴く。
美しい物達に囲まれた時間。
夜が深まるにつれ空気が濃密になり、
とんでもなく幸福感で満たされていく。
たまらなくとろける。

名残惜しい朝を迎えて、
彼が淹れてくれたコーヒーを飲み、
彼が選局した建築番組を二人で見た。

もうひとりの彼とのデート時間が迫り、
帰宅しようとソファから腰をあげたら
テレビで天気予報が始まった。
すると彼は私の手首を掴み、留めた。
"その日の天気の確認は、お洒落の基本だよ。
見てから行きなさい。"

一緒にいる時間の最後まで、ぬかりなく痺れさせられた。

キス我慢選手権

バチが中るとか、
モラルがどうこうとか、
そういうのは抜きにしてのお話。

二人の彼とキスハネムーン期間に突入しました。

料亭で、
ふとした沈黙や、
給支がいなくなった後、
グラスのお酒を口に含んだ瞬間、
お互いに食後の事を期待して、
先日のキスを思い出して、
含み笑いが止まらない。
店を出るエレベーターの中で、
わざと顔を近づける。
眼があったまま、唇の1㎜手前で止める。
すかさず彼が私を強く抱き寄せる。
瞬時に微笑しながら彼の顔をかわす。
彼が眩しそうに笑う。
どちらからともなくフワフワと笑いながら行きつけのバーへと向かい、
途中の曲がり角で今度は彼の方から顔を寄せてくる。
思わず唇を近づけると、ふっとかわされ、先程の仕返しをされる。

バーに着いてからは、
オーダーした飲み物が手元に届いても
何も喋らずお互いを時おり見つめ我慢の限界を伺う。

店員がいなくなった瞬間に私は我慢の頂点に達し、逃がさない様に素早く彼の膝にまたがり彼の顔を両手でロックし自分からのキス。
そしてそのまま深夜すぎまで脳ミソが痺れる位の至福のキス千回コース。

その翌夜には別の彼と場所が変わっただけで、またもや我慢大会を前菜に深夜までのキスフルコース。

毎日仕事を早く終わらせて、銀座へ駆け付けるのが楽しくて仕方がありません。

大反省大会

あんなに自信満々で挑んだ試験に惨敗。
色々な意味で眼が覚めました。

今年は全てのことに実りがなかった。

就職も恋愛も仕事も。
要は人生すべてが上手くいっていないと言うことであり、
そうならば原因は自身であることが確実。

自分のことばかりに夢中になり、
自分に必要である自分の環境との調和が全くとれていなかったということに他ならない。

自分を好きになることに夢中になるあまり、
自分に自分を取り繕うことを蓄積していた。

世界を愛し、世界に尽くす自分が大好きだった。
もう一度その気持ちを思いだし、
世界を楽しみながら最大限の努力と労力を惜しまない。

本当の意味で自分に負けないと言う人生を考える。
来年は弱った自分に失望せずにすむよう、
残り少ない今年の内から供えよう。

あるがままで、
自分に言い訳せず、
傲らず、
世界を愛し。


50's addict


アラフィフの濃密フェロモンに痺れ過ぎて、
脳内がフワフワしている。

もちろん彼等の御年柄ザックザクに稼いでいますから、
お食事処は静かなビストロ系やら小料理屋を次々と渡り歩き、
衣装と靴と時計の量には事欠かず、
高級車を数台悠々と所有し、
体を毎日欠かさず鍛えて胸板と上腕の太さは老い知らず、
そして少年の様な瞳で恥ずかしそうに微笑みながら
しかりと手入れをされたスベスベの掌で私の手を握る。

話題には事欠かず、
趣味、文化芸能、旅行に関しての引き出しは特に奥深く、
少々の悩み事には、年の功から神仏級の価値観を学ばせられる。

そして、その紳士たちは独身。

もう同年代と恋をしパートナーを得るという、
健康的な生活はできそうにない。
ディープな時間に酸欠確定。
完全にアラフィフ中毒にハマりました。


リトマス料理

結局彼氏を絞りきれない・・・
割りと大変な事になってきています。

てっちゃんは大きく腕を広げて、君の事がこのくらい好きって言ってた。
あ、この人にしようって思った。
りょーさんは、君の事が特別過ぎて気軽に抱けないって言ってた。
あ、この人も大好きだ!

二人共、出会ったときは彼女の手料理が食べたいって言っていたのに。
この間、料理は僕が作れるから君は料理をしなくて構わないと、これまた二人揃って宣言してきた。

しょうもない状況下、自分の品格が下がっていく。

トマト戦争

特別な今宵のディナーの為に、良いトマトを探している。
甘くて、新鮮で、カプレーゼに最適の真っ赤なトマトを。

昨夜、近所のコンビニで購入したものの品質に不安がある。
何だか小ぶりで不格好なうえに、青味がかっているのだ。
仕事中に会社近くのスーパーで良さそうなトマトがあった。
コンビニよりも赤みがあり美味しそうに見えたので購入。
昨夜入手したものは、ご近所の妹にあげることにしよう。
トマトを抱えて帰社すると、同僚女子にどうしたのかと聞かれる。
いや、実はこれこれこうで美味しいトマトを手に入れたかったと話す。
すると、同僚女子は貴方の自宅の近くに築地市場があるからそこへ行った方がよっぽど良いものが手に入ったのではと言う。
いやはや、何故気が付かなかったのか。
スーパーのトマトを同僚にあげて、帰宅がてら築地市場へ。
なるほど、青果店にはまだ毛が生えていそうなほど新鮮で真っ赤な大ぶりのトマトがあった。
手に取ってみるとずっしりと重く、その感覚は私に幸福感を与えた。
カプレーゼをフォークで頬張りながら、美味しいねと微笑みあう食卓まで想像した。
これは探し求めた甲斐があったと、ウキウキしながらトマトを手に帰路へ。

ふと帰り際に千疋屋が目に入った。
その店頭を見て、私は我が目を疑った。
そこには、思いがけずトマトが鎮座していた。
しかもそのトマトは一目で格式を感じさせる神々しい光を放っていた。
さっきまで私に幸福感を与えていた築地トマトが、急に重たげな存在に感じて泣きたくなった。
あんなに探し回ってあんなに美味しそうで、今宵のディナーが素晴らしいものになると信じていたのに。
それでも店頭でたたずむそれの完璧なフォルム、申し分のない大きさ、フルーツの様な輝くルビー色のトマトは紛れもなくダントツで美しかった。
比べちゃいけないが、皿の上でモッツァレラチーズを脇役に押しのける女王然としたトマトの姿が目に浮かんだ。
そのトマトをうやうやしく口に入れ、舌と鼻腔に広がる甘さに思わず光悦の表情が浮かび、一瞬にしてエロティックな空気漂う食卓を思い浮かべた。

私はこの千疋トマトを諦められない。
何で出逢ってしまったのか。
たったつい数分前まで私の足取りを軽くさせた築地トマトに罪悪感を感じた。
しかし、その気持ちも千疋トマトを購入した時には消えていた。
築地トマトは明日会う予定の女友達にあげれば良い。
そう思って、私は千疋屋トマトから香り立つ高貴な匂いにうっとりとした。

・・・というストーリーのトマトの部分を男に変えたのが、私の恋愛傾向だ。
本命の彼を見つけるまで、いつもこのトマト戦争を繰り広げているのは如何なものか。

日曜日

六本木のミッドタウンで、アイコとランチMTG

銀座のSABATINIで、ダーリンとのディナー

築地の鮨屋で、ディレクターさんとデート

たった今

恋に落ちました。

昨夜のタクシーの中で起きたこと。
タクシーを降りた交差点で起きたこと。

ランチを食べながら思い出していたら、
何故かニヤニヤがとまらくなりました。
そのうち、胸のなかがほんわりと温かくなりました。
そして気がつきました。

私、たった今恋に落ちました。

どちらからともなく始めたタクシーの中でのキス。
最高でした。
築地交差点で、ガードレールに並んで座りながらもう一度キス。
鼻からこぼれ出る笑が止まらなかった。
アメージングです。

夏の終わりにとうとう恋をした。

バチは誰に当たる?

最近、節操の無いヤケクソ週間のツケが。
片っ端から、全ての出会いにリピートデートをなにも考えずに実行していた。
始めは、こんな年でもまだ十分に出会いがあるのだと驚いていたことにも原因がある。

考えて見れば、三回目以降のデートには相手へのそれ相応の責任が生じる。
交際の申込み、旅行の誘い、結婚の申込み。

自分の年もかえりみず、分不相応に出会いとそこに付随する会話を楽しもうと単純に考えてしまっていた。
恋愛関係を問うような会話をした覚えは無いのだけれども。

煩わしい対人関係を避ける日々を随分と長い間重ねてきたせいで、焼きがまわったのかしら。
気の緩みから、いつの間にか最愛の人を見いだせない網にはまりかけている。

いったい、このバチは誰に当たる?