ゆばー*短歌* ≪Ecoute! Ecoute! C'est Ondine≫ -4ページ目

チーズと発酵バター

チーズと発酵バターを作りました。
チーズは、レシピにはリコッタチーズとなっていましたけれど、
カッテージチーズのもうちょっとこってりしたようなものができました。
生クリームを足した牛乳に、塩とレモンを入れ、さらしで2時間ほど濾してできあがり。

生クリームが残ったので、ちょっとヨーグルトを足して暖かいとこに置いておき、
固まってきたら、バターになるまでひたすら混ぜるのみ。トラがバターになるまで混ぜるのです。
(瓶に入れて振ればよいらしい。)

どちらも原料の牛乳やクリームの味がするので、納得のいくものを使いましょう。
知人と酪農の話をしていて(ちょっと)、うっかり作りたくなって作ってしまったけれど、
手作りのチーズとバターは、やっぱりわたしが求めるものにはならないなあ。
きっとおいしくなるように、人々が工夫を凝らしてきた歴史が味を創るのでしょう。
あるいは、昔からずっと変わらない、山羊の皮の袋などが必要なのかも。

チーズは好きだけれど、とってもフランスが恋しいです。
パリのチーズやさんのホワイトボードに、ミシェル・フーコーの言葉が書いてあったことを今思いだしました。
チーズもフーコーもふだんの生活の中にあってもよいものなのね、と新鮮に思いました。
お客さんがチーズを切ってもらっている間、ふと目にとめて、そこから話が広がっていくこともあるし、
店番をしているあいだ、声に出して読んでみることもあるんだろうなあ。

柚 葉

旧暦

旧暦のカレンダーの上で爪を切り三日月あまた重なる空よ


旧暦の睦月がやっと終わり、破った暦の上で爪を切る...なんだか汚い歌でごめんなさい。

柚 葉

『海神別荘』 シネマ歌舞伎

今日は『海神別荘』(泉鏡花)の歌舞伎(を映像化したもの)を観に行きました。
『海神別荘』のお話は読んでも本当におもしろいですけれど、舞台もますますおもしろかったです。

泉鏡花を読むのが好きな人は、たぶん、はじめからあぁわかると思えてしまう人なのだと思うのです。
よくも悪くも深く考えずに、彼の書く言葉の調子や描かれる世界に、抵抗なく入り込める人というか。
わたし自身がそうなのですけれど。
でも、舞台にするためにはもっと具体的に創造しなければならず、その分、うまいなあと思いました。

『天守物語』の富姫に続いて今回もまた、海に住む公子の言うことはわたしの気持ちにぴったりします。
「あなたは女だ。蛇ではない。けれど、人には大蛇に見える。ただ、そのことは、少しも
幸せに影を落とすようなことではない。」と、海の公子のように声を大にして言いたいです。
それでも鏡花によれば、ちゃんと見ようとする人には真実に近いものが見えるようですし。

よい休日でした。

柚 葉

つくしみっけ

淡雪は土に届かず頭のみ出た土筆より苦みが広がる

$ゆばー*短歌* ≪Ecoute! Ecoute!  C'est Ondine≫

今日、土筆(つくし)を見つけましたよ。でも外にいると頭痛がはじまる程、寒いです。
春は苦みから始まる気がする。厳しさに純粋すぎる喜びが混ざり合う、ほんのひとときの苦みかな。

あ、そうだ。母上、お雛様を飾りましたよ。

柚 葉

太龍寺(徳島県)

桑野駅から、バスとロープウェイで太龍寺にも行きました。
ロープウェイは山を二つも超えるものです。(わたしは怖くて無言でした。)

太龍寺の本殿は夏ごろまで修復中ですので、行くときはご注意を。
昨年の台風で大きな杉が倒れ、
屋根が壊れてしまったそうです。

雨の日だったので雲の中に閉じ込めらられてしまったようでした。
下界からずいぶん隔たった山の中に、巨杉(きょさん)に守られてお寺はあります。
大師堂にある中国のお話を描いた彫刻が洗練されています。

虚空蔵菩薩さんにお願いごとをしようと思っていたのですが、
覆いをかけた本殿を目にしたら「虚空蔵菩薩さん大丈夫ですか?」と思わず尋ねてしまいました。
「無傷~。」と聞こえたような気がしましたよ。
虚空蔵菩薩さんってどんな方でしょう?旅を終えたら少し調べてみますね。

柚 葉

日和佐(徳島県)

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四国の右下、日和佐(徳島県)でのんびり過ごしています。
夏にはウミガメが産卵に訪れ、冬は海から登る朝日がダルマ形になります。蜃気楼現象の一つだそうです。
わたしたちも大きなダルマさんを見ることができましたよ。

日和佐には、お遍路さんの23番目のお寺である薬王寺があります。
朝の8時ごろお参りに向かったところ、参道で掃き掃除をしていたおばあちゃんが、
「今日はお昼の12時から餅まきがあるよ~、今ごろお餅が届いた頃だ。」と(たぶん)言ったのを、
わたしは聞き逃しませんでした。なので、11時ころにもう一度お寺に行くと、
お坊さんたちの読経(転読)が力強くて(野球の試合みたいだった…)驚きました。

それから、餅まきがありました!!!お年寄りも張り切っていて、かなり危険なバトルでしたけれど、
一個取れたら輪から外れようと決めていたのに二つも取ってしまいました。

とりあえず、ここまで。
柚 葉

お漬けもの

たくあん、失敗してしまいました。。。カビが生えたのです。
やっぱり一本というのがよくなかったと思います。
ぴっちり詰めないといけないのに、一本じゃ無理だもの。

で、もう一回作ろうと大根をベランダに吊るして置いたのだけれど、急きょハリハリ漬けにしました。
干した大根を切って、みりん、お醤油、砂糖、酒を沸かしたものに漬けこむだけです。
こっちなら失敗はないでしょう!

カブの千枚漬けもよく作りますよ。もうたいした失敗なく(味はいつも違うけれど)できます。
包丁で切っているので、わたしのはよくて廿枚漬けぐらいですけれど(いくつでしょう?答え「20」)。
スライスしてお塩をしたカブに重しをして一晩。
それからカブ、みりん、酢、昆布、カブ、みりん、酢、昆布、・・・と重ねて、ちょっと重しをのせる。鷹の爪も挟む。

たくあんは来年、リベンジ。
そうだ、金曜から(やっと)お休みをもらいました。一週間だけ。。。四国でバカンスを過ごします。

柚 葉

みそ 2012

家でお味噌を作りました。
大豆1kg、米麹2kg、塩600g、大豆の茹で汁少々 の麹たっぷり目なお味噌です。
今年は米麹を買いましたが、米麹から作りたいです。 
上に酒粕をびっちり張り、重しなしにしてみました。うまくいくといいですが失敗したらまた考えます。
スタートが午後になってしまい、仕込みが終わらないかと思いましたよ。

働いている農園でもお味噌講座があるのですが、ひとりで作ることにしました。
材料や道具を全部用意してもらって、先生がいる習い事って嫌いです。。。

残った酒粕をあみで焼き、お砂糖をつけて食べました。冬の好物です!
人に言うと、「雪国の人?」って聞かれます。当たりですけど。
まともな酒粕(米と米麹だけのもの、スーパーに売っているのは醸造アルコールが入っている)を手に入れました。
やっぱりとってもおいしいです。

柚 葉

歌舞伎 『天守物語』

久々、映画館に行きました。歌舞伎の『天守物語』(の映像)を観ました。
泉鏡花が『天守物語』が戯曲だということを完全に忘れていました。でも観ると納得です。

それにしても、富姫の言葉にいちいち同意してしまいます。
わたしはすでに人間の女ではないのかも、と疑ってしまうくらいですよ。
泉鏡花が描く女の人は、女ではない、そもそも女を描こうとしていないと言われ、もっともだと思いますけれど、
なぜか女の(妖怪の)言い分は、いつもわたしの言いたいことであったりもします。

「泣くな、泣くな、美しい人たち泣くな。」の世界に触れて、好きなものの一部分を取り戻しました。
農業も、自然の中で働くのも好きだけれど、それだけでは何かを忘れていくような気がするし、
むしろ自然にあるものたちから遠くなっていくような気になります。
自分の本質がどちらか、と言われたらたぶん間違いなく、泉鏡花の描くような女の(妖怪)の部分だと思いますね。

柚 葉

なずな

草引きの合間になずなをより分けてうさぎ小屋へ抱え行く夕べ

ナズナは人もウサギも好きそうです。冬は草が少ないので兎の餌にわたしはちょっと困ります。
水がたっぷり必要な植物の周りには寒くても草が生えるので、「草引け!」と言われると、心の中で「わーい!うさぎに持っていこう!」となります。

柚 葉