「不安な夜」<1><2><3><4><5><6><7><8><9><10><11><12><13><14><15><16><17><18><19>8/30NEW



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「不安な夜20」

「どうして?自覚できない君が悪いんだ。だから、先輩として、ちゃんとお仕置きしてあげるよ」
「ごめんな・・・・さい・・・・すみま・・・・せん・・・・」

ーーそこでキョーコの意識は途切れたのだったーー(←ナレーション)


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「えーと。ここまでしか覚えていません。あとは気がついたら、このお部屋でした」

見事すぎる出来の人形劇を終えたキョーコは、左右の手に「てるてる坊主」と「敦賀蓮人形(途中で大魔王と夜の帝王ミックス面に神業交換済み)」を掴んだまま、ぺコリと奇麗なお辞儀をして終幕を告げた。

それを拍手で賞賛する「観劇していたお客様」一同。全員目的を半分忘れていた。

「凄ーーい、キョーコちゃん、蓮ちゃんそっくりだったわー!こんな風にキレた蓮ちゃんは見たことないけど、でも、そっくり!!」

「内容はともかく、2役、それも男と女なのに、完璧に演じ分けてたわね」
「「流石、演技派女優ですね。お見事!」」

「えへへ、ありがとうございます」

テレテレ、にへらと笑うキョーコのキューティーハニースマイルにやられた4名は、その笑みで劇中で蓮が発した言葉の意味を強く理解した。

ーー幾ら嬉しいからといって、あんな顔は反則だ!!人にみせるもんじゃない!信じられないよ。もはや罪だね!ーー

(((有り得ない指摘方法だわ!日本語ヘタすぎ・・・・敦賀蓮!)))
(蓮ちゃーーん、君の笑顔は可愛すぎるからとか、そう言えなかっったのぉーー?)

ここで仕事を思い出したカウンセラーが質問を再開した。

「キョーコちゃん。確認したいんだけど、ここで気絶したってことは、そのあとのことは何も覚えてないのよね?」

「はい、そうです。あの、私・・・・さっき先生に診て頂いたときは、ボーっとしてたというか、ちょっと考え事しちゃってたので、失礼ながら先生の仰っていたことをあまり理解できていなったというか、頭を素通りしてた感じでして・・・・実は、皆さんがこうして心配してくださっている状況が何故起こっているのかもわからなかったんですけど。今ご質問の内容を演じてみて、疑問が湧いてきちゃいまして・・・・それで、あの、今、お聞きしていいですか?」
「どうぞ?」

「あのその・・・・さっきの診断で、あちこちに痣ができちゃうって仰ってたのは、私の行動が気に障って、先輩として許せないと指導してくださった敦賀さんの力が強すぎたってことなんですよね?私、それが痛くて気絶してたんですか?」

「「「「・・・・指導?」」」」」

「はい。それで、敦賀さんが心配して皆さんを?それとも怒ってらっしゃった敦賀さんは呆れてお仕事にいかれて、どなたか別の方が私を発見してくださって、迷惑にも一人で気絶してたせいで大事になってしまったんですか?それで、皆さんがここに?」

「「「「・・・・心配?・・・・迷惑?」」」」」

「キョーコ、あんた・・・・馬鹿?」

キョーコの見当違いすぎる、しかも加害者である男を正当化させ、被害者である自分を否定する発言にキョーコを発見した時点から内心もの凄く怒っていた奏江がキレた。


「えぇー!モー子さん、酷ぉーい!」


「馬鹿過ぎよ!!!身体のあちこちを痣になる程掴まれて!!キスされて!気絶してる間に、半裸に剥かれて、体中吸われまくったのよ!!!きっと肌だって、撫でまくった筈なのよ、あの変態痴漢男は!!迷惑をかけられたのは、被害者のあんたなのよ!!」


は、半裸?う、嘘・・・・私ちゃんと服着て・・・・被害者?」
「それは私が着せたから!!」

「・・・・吸われ?」
「もー!!頸部、胸郭に吸引性皮下出血が多数!大腿部と手首にもって、さっき先生から聞いたでしょ?あんたも見たでしょ?自分の身体を!」

「考え事してたから・・・・見てなかった。でも、赤くなってるんでしょ?何かがあたったとか、虫に刺されたとか、・・・・つねられたとか」
「・・・・首や足、まあ、太ももはソレだとして。その胸のあちこちに、あるのは?見てないっていうなら、ちょっとバスローブの中をのぞいてみなさいよ。そんな場所にそういうふうにできる皮下出血が、ぶつけたり、虫に刺されてできたもんだと思う?」
「・・・・・・・・」
「ブラも外して見るのよ!」

バスローブの胸元を少し引っ張り、恐る恐る自らの胸元を覗いてみたキョーコ。その目に映った、ブラをしたままでも見える位置にある幾つかの赤い皮下出血。

(吸われまくった?こ、こここここを?つ、敦賀さんに?)

慌てて、背中に回した手でブラのフォックを外し、身体を後ろに捻ってソファーの背もたれの方を向き、バスローブの紐を解いてみた。震える手で、軽く胸を持ち上げると胸の先端の周囲が不自然に赤くなっている上に、その周りにも沢山の皮下出血が散らばっている。鏡などを使わずとも見える範囲にかなりの数のソレを確認してしまったキョーコの脳回路と呼吸が一瞬停止した。

「全部、あの男のせいよ?吸引性皮下出血ってのは、アノ大きな害虫が、あんたに吸い付きまくったからできたの!」

「そ、そ、そ、そんな・・・・う、そ?」

「モー!!嘘なもんですか!あんたが’気絶してる間に勝手に服を引ん剥いたあの変態痴漢男が!!その口であんたの身体を吸いつきまくったからキスマークができたの!!ついてるの!わかった?」

「半裸、吸い付き・・・・うそ、やだ、え?・・・・キス?・・・・」

やっと事態を、というより、自分の身体におきたことが’把握できた少女の身体から発せられたのは、キョーコ史上過去最大級の、隣りの部屋どころか、フロア全部に響き渡ったであろう大絶叫だった。




続く→「不安な夜21」

同じ大絶叫のことを何回も入れる羽目になったのは、お話が長過ぎるせいです。 
o(_ _*)o


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